メッシ加えながらベスト16で今季は終了 photo/Getty Images
CLでは劇的な逆転負けを何度か喰らっている
相手がレアル・マドリードだったとはいえ、昨夏大型補強に動いたパリ・サンジェルマンのチャンピオンズリーグがベスト16で終わってしまったショックは大きい。ホームでの1stレグは1-0で勝利したが、2ndレグではそのリードを守ることができなかった。
2ndレグも前半39分にFWキリアン・ムバッペのゴールでパリがリードを奪うことになったのだが、パリはチャンピオンズリーグの戦いでリードを守り切れないケースが目立つ。劇的な敗北劇を何度か味わってきているのだ。
最も記憶に残っているのは、1stレグを4-0で制しながら2ndレグで1-6とまさかの大逆転負けを喫した2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ・ベスト16だろう。
今回のレアル戦も61分にFWカリム・ベンゼマのゴールを許したところから一瞬で崩れたが、当時のバルセロナ戦も88分からネイマールに2得点、セルジ・ロベルトに1得点を奪われており、短い間に失点を重ねてしまった。以前はビッグクラブとしての経験が不足しているなんて言い分もあったが、さすがにもう通用しないだろう。今回のレアル戦も失点直後のキックオフから再び失点を許すなど、お粗末な失点が続いた。スコア以上に負け方が残念だ。
振り返れば2018-19シーズンのベスト16でも、マンチェスター・ユナイテッド相手に逆転負けを喫している。この時もアウェイでの1stレグを2-0で制したが、ホームでの2ndレグでまさかの1-3逆転負け。当時はまだアウェイゴールルールがあったため、パリの敗退となった。
英『The Guardian』は今回レアルに敗れたパリにもリーダーがいなかったと指摘しているが、以前ならチアゴ・シウバ、今ならリオネル・メッシと経験豊富な選手はいる。ただ、なぜかそのリーダーシップが上手く発揮されない。
クラブとしての経験がまだ不足しているのか、それともウナイ・エメリ、トーマス・トゥヘル、現在のマウリシオ・ポチェッティーノと指揮官の実力が不十分なのか。原因は様々だが、この不安定な戦い方で欧州制覇は難しいだろう。