杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。


4月19日(日)の放送テーマは、「進化する女性活躍推進法 もっと働きやすい社会へ」。厚生労働省 雇用環境・均等局の藤井萌未(ふじい・もえみ)さんから、4月1日(水)に改正された女性活躍推進法についてお話を伺いました。

「男女の賃金の差」公表義務が“101人以上の企業”に拡大!4...の画像はこちら >>

(左から)松井玲奈、藤井萌未さん、杉浦太陽


◆女性活躍推進法の改正点をチェック

2025年には初の女性総理大臣が誕生するなど、社会全体で女性の活躍を後押しする流れが広がっています。女性がより働きやすい社会の実現に向けて、日本ではさまざまな制度整備が進められてきましたが、なかでも重要な役割を果たしてきたのが「女性活躍推進法」です。「簡単に言うと、女性が職場で力を発揮できるよう、働きやすい環境づくりを進めていこうという法律です。2016年4月に施行され、その後、何度か見直しがおこなわれています」と藤井さんは説明します。

そして、今年4月1日(水)に改正女性活躍推進法が施行されました。どのような内容になったかというと、これまでの制度では、従業員101人以上の企業に対して、自社の女性活躍の現状把握や行動計画の策定、情報の公表が義務づけられており、このうち、女性活躍に関する情報公表については、301人以上の企業について男女間賃金差異(男女の賃金の差)を必ず公表することになっていましたが、今回の改正法によって、その対象と内容がさらに拡充されました。

まず「男女の賃金の差」の公表義務が、従業員101人以上の企業にまで広げられました。加えて、新たに「女性管理職比率」の公表も義務化され、企業における女性の登用状況がより明確に示されるようになっています。

特に「男女の賃金の差」においては、日本は縮小傾向にあるものの、国際的に見ると依然として大きいのが現状です。その理由の1つとして「女性の管理職が少ない」という構造的な問題が指摘されています。
「そのため、2つの公表を義務づけることで、企業が現状をより意識するようになり、結果として、女性が活躍しやすい職場づくりがスピード感をもって実現することが期待できます」と藤井さんは強調します。

ちなみに、女性活躍推進法は当初10年間の時限立法としてスタートしましたが、男女の賃金差が縮まっているとはいえ、依然として2割以上の差がある現状を踏まえ、今回の改正で、さらに10年間延長されることになりました。取り組みを一過性に終わらせず、継続的に進めていく姿勢が示された形です。

一方、企業にとっては、現状の分析や情報の公表といった対応が負担に感じられる側面もあります。しかし、実際に取り組みを進めた企業からは、「社外から多くの反響があり、学生から高評価を得た」「会社の状況がよくわかるようになった」「これまで見えていなかったことに気づけた」といったポジティブな声も聞かれます。

情報の公開は、社内の透明性を高めるだけでなく、企業への信頼にもつながります。その結果、「人材の流出を防ぎ、新たな人材の確保にもつながる」という好循環を生み出す可能性もあります。

◆優良企業の証「えるぼし」認定とは?

さらに、企業と働き手の双方にとって有益な制度や仕組みが整備されています。その1つが、厚生労働省が運営する「女性の活躍推進企業データベース」です。このサイトは、女性活躍推進法に基づき、企業が自らの行動計画や女性の活躍に関する情報を公表する場として設けられています。企業にとっては、自社の取り組みを広く発信することで人材確保につながり、求職者にとっても企業選びの有力な判断材料となります。

また、女性が働きやすい環境づくりに積極的に取り組む企業を認定する制度も設けられています。
一定の基準を満たした企業は「えるぼし」という認定マークを取得でき、ホームページや求人情報などで公表することが可能になります。藤井さんは、「女性の活躍推進企業データベースでは、『えるぼし』認定を受けている企業に絞った検索もできます。そのため、就職活動中の学生や育休後に再就職を考えている方にとっても、女性の働きやすさや支援の状況を見ながら、企業を探しやすくなっています」と紹介します。

今回の改正では、新たに「女性の健康支援」の視点が盛り込まれました。法律の基本原則として、「女性の職業生活における活躍の推進にあたり、女性の健康上の特性に配慮しておこなわれるべきである」と明記されたことに加え、企業が行動計画を策定する際の参考となる具体例も示されています。

女性の健康支援が重視される背景には、性ホルモンの変化による影響など女性特有の健康課題を抱えやすいことがあり、それが昇進や管理職就任の断念につながるケースもあるといいます。実際の調査でも、「女性特有の健康課題や症状に困った経験がある」と答えた人は半数以上にのぼり、「職場で何かを諦めた経験がある」という人も約4割に達しています。女性が希望通りに働き続けるには、職場全体が女性の抱える健康課題を認識して、サポート体制を整えることが必要不可欠です。

厚生労働省では、企業の取り組みを後押しするために「働く女性の心とからだの応援サイト」を公開しています。具体的な施策を検討する際の参考情報が掲載されており、各企業が自社に合った取り組みを進めるための手がかりとなります。

最後に藤井さんは、「女性活躍推進法は、女性が働きやすい職場づくりをもっと推進していくために改正されました。女性が希望に応じてイキイキと働き続けられるように、魅力的な職場づくり、環境づくりをみんなで進めてまいりましょう!」と呼びかけました。


番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「改正された女性活躍推進法」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず杉浦は“「働く女性の心とからだの応援サイト」をチェックしてね!”とスケッチブックに書きました。続いて、松井は“「女性の活躍推進企業データベース」サイトを見て、「えるぼし」認定企業を探してみよう”と注目ポイントを挙げ、「改正された女性活躍推進法について、もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省の雇用・労働女性活躍推進法特集ページをご覧ください」とコメントしました。

「男女の賃金の差」公表義務が“101人以上の企業”に拡大!4月から改正された「女性活躍推進法」の変更ポイントを解説

(左から)松井玲奈、杉浦太陽



<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm
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