自宅でYouTubeなどの動画が途中で止まったり、ウェブサイトのページがなかなか開かなかったりすることはありませんか?



筆者は、今年に入った頃から、自宅にいてWi-Fiに繋いでいるはずなのに、スマホのデータ通信量がやたらに多くなり、通信制限がかかるようになりました。子供達が休校期間に入り、緊急事態宣言が出されると、さらにインターネットのつながりは悪くなり、息子のオンライン授業も中断してばかり。



さすがにおかしいと、自宅の通信環境を見直しすることに。実は筆者、自宅のプロバイダー契約をした2011年以降、約9年間プラン変更などを一切していませんでした。今回は、時代遅れの通信環境で損しないために、見直しておきたい3つのポイントを紹介します。



■どんどん進化するモバイル端末



総務省の「第5世代移動通信システム(5G)の今と将来展望」によると、この30年間で移動通信システムの最大通信速度はなんと約10万倍になっているそうです。直近10年は3.5G、LTE、4Gと進化し、現在では5Gのサービスが一部のエリアでスタート。理論的には5Gの最大通信速度は10Gbpsで4Gの10倍になり、2時間の映画を3秒でダウンロードできる計算だといいます。



日本でスマホ拡大が加速を始めたのは2010年前後からで、ここから第3.9世代(LTE)に変わります。筆者がプロバイダー契約した2011年頃には、まだガラケーといわれる第3.5世代の携帯電話を使っていました。ちなみに、間もなく発表・発売予定とされるiPhone12は5G対応モデルになると言われています。



このようにモバイル端末は進化を続け、筆者もスマホの買い替えはしていました。しかし、自宅の通信環境のことには全く気が回っていなかったのです。



■見直しポイント1. 現状の契約内容とWi-Fiルーターを調べる



では、筆者が行った見直しを、順を追ってお伝えします。



契約プランの確認

筆者の場合は2011年にプロバイダー契約をしたままの条件だったので、現在の高速・大容量のデータ通信に対応できていませんでした。そのため、まずは加入中のプラン内容を確認することが第一歩です。



無線LANルーター(Wi-Fiルーター)の規格を確認

光回線で契約しているにもかかわらず、スマホの動画視聴やオンラインゲームなどを利用していると、つながりにくくなることはありませんか? 実は、Wi-Fi利用(無線接続)に必要なWi-Fiルーター(無線LANルーター)の性能も、ずいぶん進化しています。



今、一番新しいのは、第6世代といわれる「Wi-Fi6」というWi-Fi規格で、正式名称は「 IEEE802.11ax」。その前の規格「IEEE802.11ac(Wi-Fi5)」の最大通信速度は、「IEEE802.11n(Wi-Fi4)」の約11倍になりましたが、Wi-Fi6は、さらにWi-fi5の約1.4倍の速さになっています。



しかも「Wi-Fi6」は、同時にたくさんの機器をWi-Fiにつなげるような混雑した状況でも、通信が遅くならないなどの特徴があります。今の時代、家族全員でスマホ持っている家庭も珍しくありません。

新しく購入する場合やプロバイダーからレンタルする場合にも、Wi-Fiルーターの規格をチェックしましょう。



■見直しポイント2. プランやプロバイダーを選ぶ



加入しているプロバイダーのプラン内で変更するだけであれば、比較的簡単な手続きで済むと思われます。一方で、プロバイダーの見直しをする場合は、住んでいる地域やユーザー数、時間帯によって、使いやすいプロバイダーは変わります。実際に利用している人の口コミなども参考に選ぶのもひとつです。



なお、総務省の「平成30年通信利用動向調査の結果(概要)」によると、自宅のパソコンやタブレット型端末等からインターネット接続している世帯のうち、97.4%の世帯がブロードバンド回線を利用しており、そのうち「光回線」を利用しているのは63.4%となっています。



■見直しポイント3. それでも改善されなければ中継器の利用も



せっかく最新のネット環境を整えたにも関わらず、Wi-Fiが繋がらないこともあります。

筆者は、最終的に関西電力系のeo光というプロバイダーと契約しましたが、工事後もインターネットのつながりが悪く、プロバイダーから中継器をレンタルすることにしました。



建物の構造により、電波が届きにくいことはよくあるようです。筆者宅の場合も、1階にあるルーターから2階までは電波が届きにくかったようです。プロバイダーの担当者からは「中継器の使用でルーターからの電波は弱くなる」と説明されましたが、我が家のネット環境は以前より快適で、何も問題はありません。



■おわりに



自宅のインターネット環境は目に見えるわけではないので、何が悪いのか、最初は全くわかりませんでした。今思えば、スマホアプリでインターネットの速度を簡単に測れることもできるのに、ズボラな性格が災いしました。



今回、筆者はeo光の5Gプランを契約しましたが、契約当初のキャンペーン期間が終わった後の料金で比較しても、以前より約16%ほど安くなりました。



料金が安くなるかどうかはケースバイケースだと思いますが、長年、契約内容をそのままにされている方は、自宅のネット環境改善と料金節約のために、一度見直してみる価値はあるのではないでしょうか。



【参考資料】
「第5世代移動通信システム(5G)の今と将来展望( https://www.soumu.go.jp/main_content/000633132.pdf )」(総務省)
「平成30年度通信利用動向調査の結果( https://www.soumu.go.jp/main_content/000622194.pdf )」(総務省)
「eo光公式サイト( https://eonet.jp/go/ )」(オプテージ)
「5G時代の高速wifi規格wifi6とは( https://www.buffalo.jp/contents/topics/knowledge/wi-fi6/ )」(BUFFALO)