■【東京株式市場】 2020年10月29日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は4日続落、米国株急落を受けても下落は限定的
2020年10月29日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 23,331円(▲86円、▲0.4%) 4日続落
- TOPIX 1,610.9(▲1.6、▲0.1%) わずかに4日続落
- 東証マザーズ株価指数 1,212.6(▲1.9、▲0.2%) 続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:747、値下がり銘柄数:1,330、変わらず:100
- 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
- 年初来高値更新銘柄数:16、年初来安値更新銘柄数:32
東証1部の出来高は10億1,237万株、売買代金は2兆956億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。
米国大統領選挙もいよいよ最終盤に差し掛かる中、米国株の急落を受けて再び模様眺めムードが強まりました。
そのような中、米国株式相場の急落を受けて、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。しかしながら、最近のパターンで、後場に下げ幅縮小となり下落は極めて限定的でした。取引時間中の高値は23,374円(▲44円)、安値は23,170円(▲248円)で、値幅(高値と安値の差)は約204円となっています。
なお、TOPIXも同じような値動きで4日続落となりましたが、下落率は日経平均株価よりも小さく、概ね横ばいだったと言えます。
■東証マザーズ株価指数は続落、売買代金は133日連続で1,000億円超え
東証マザーズの出来高は8,228万株、売買代金は2,060億円となり、いずれも前日より減少しました。
売買代金は133日連続で1,000億円を超え、21日連続で2,000億円を上回りましたが、個人投資家もやや様子見スタンスを強めたと見られます。
また、株価指数も小幅安ながら続落となりました。この日も一時1,200ポイントを割り込む場面が見られるなど、不安定な値動きは継続しています。
■業績見通し上方修正のソニーが急騰、ぐるなびは一時▲20%安でストップ安の暴落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- ソニー(6758)
- 東京エレクトロン(8035)
- TDK(6762)
前日に通期業績(2021年3月期)の業績見通しを上昇修正したソニーが一時+7%高へ急騰し、終値もほぼ同水準を維持しました。意外に思うかもしれませんが、ソニーが日経平均株価の上昇寄与トップになることは極めて珍しいことです。
また、前日に爆騰して上場来高値を更新したシマノ(7309)が続伸し、医薬品株では通期業績予想を引き上げた大日本住友製薬(4506)が一時+9%超高へ急騰しています。
その他では、ニトリホールディングス(9843)による敵対的買収実施の発表が間近と報じられた島忠(8184)が急騰して年初来高値を更新したことが目を引きました。
なお、前日に久美子社長の辞任を受けてストップ高となったジャスダック市場の大塚家具(8186)は、一時+17%超高へ連日の爆騰となりましたが、その後は上値が重くなり終値は+7%弱高に止まっています。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ファーストリテイリング(9983)
- ソフトバンクグループ(9984)
- 信越化学工業(4063)
欧州地域が新型コロナウイルス感染第2波に見舞われていることを受け、欧州が最大市場の1つである化粧品・トイレタリー株が総じて軟調に推移しました。コーセー(4922)は一時▲7%安に迫る急落となり、資生堂(4911)、ユニ・チャーム(8113)、花王(4552)なども値を下げました。
また、前日に大幅な最終赤字に陥ることを発表した東海旅客鉄道(9022)が大幅安となり、既に巨額赤字転落を発表済みの東日本旅客鉄道(9020)は年初来安値更新となっています。
その他では、何かと問題続出の「Go To イート」でも話題に上るぐるなび(2440)が、今期業績の大幅赤字を発表したことを嫌気され、一時▲20%安のストップ安まで売られ、終値も▲17%超安の暴落となったことが目を引きました。