■【東京株式市場】 2020年12月11日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、メジャーSQ値算出後は軟調な値動きに終始
2020年12月11日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 26,652円(▲103円、▲0.4%) 続落
- TOPIX 1,782.0(+5.8、+0.3%) 反発
- 東証マザーズ株価指数 1,186.1(+29.1、+2.5%) 3日ぶり反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,396、値下がり銘柄数:696、変わらず:88
- 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
- 年初来高値更新銘柄数:50、年初来安値更新銘柄数:6
東証1部の出来高は12億8,218万株、売買代金は2兆8,820億円(概算)となり、いずれも前日より小幅に増加しました。
ただ、前日よりは増えたものの、メジャーSQ算出に伴う売買による相当な嵩上げがあったことを勘案すると、実質的には前日以上に模様眺めムードが強かったと推察されます。
そのような中、日経平均株価は方向感に乏しく、SQ値算出後は軟調に推移して続落となりました。ただ、下落は限定的に止まり、底堅さを見せたと言えましょう。取引時間中の高値は26,819円(+63円)、安値は26,553円(▲203円)となり、値幅(高値と安値の差)は約266円となっています。
なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、後場に急速な切り返しを見せて反発となりました。
■東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は7日連続で2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は7,623万株、売買代金は1,634億円となりました。
出来高は前日より減りましたが、売買代金は増加しています。売買代金は162日連続で1,000億円を超えましたが、7日連続で2,000億円を下回っており、個人投資家の様子見スタンスが一層強まったようです。
なお、株価指数は+3%高に迫る大幅高で3日ぶりの反発となりましたが、終値では依然として1,200ポイントを下回っています。
■脱炭素の本命トヨタ自動車が大幅高で3日続伸、株価急騰が続いたソフトバンクGは急反落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- エムスリー(2413)
- トヨタ自動車(7203)
- ネクソン(3659)
政府や東京都が相次いで目標値を掲げた脱炭素化社会を手掛かりとして、燃料電池車や全固体電池技術で先行するトヨタ自動車が連日で買われて3日続伸、この日も+5%高に迫る高値引けとなって年初来高値に迫ってきました。
また、ゲーム関連では「スイッチ」販売好調の任天堂(7974)が大幅高の6連騰で、こちらも再び年初来高値更新を視野に入れつつあります。
その他では、外食株は高安まちまちでしたが、人気漫画「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーンによる集客やGo To イートなどで11月の既存店売上高が+34%増と好調のくら寿司(2695)が大幅高で11連騰、年初来高値を更新して約2年ぶりの高値を付けたことが目を引きました。
なお、「鬼滅の刃」キャンペーンは既に終了していますので、既にコラボ商品はもらえないことに注意が必要です。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ソフトバンクグループ(9984)
- ファーストリテイリング(9983)
- ダイキン工業(6367)
出資企業のIPOや株式非公開化などで株価急騰が続いたソフトバンクグループが利益確定売りに押されて急反落、一時▲6%超安まで下落しました。
また、政府分科会のGo To トラベル一時停止提言にもかかわらず、政府が強硬に延長方針を示したことでJR株や空運株が買い戻されている一方で、海外旅行の回復見通しが立たないことでエイチ・アイ・エス(9603)が売られて下落しています。
その他では、商社株で中国と繊維に強い伊藤忠商事(8001)が取引時間中に5日連続で年初来高値を更新しましたが、その後に下落して5日ぶりの反落で引けたことが目を引きました。