本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは109.69円↓下値メドは108.01円今朝の天気マークは「晴れ」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
なぜドル売り?
マーケットは「リスクオン」。NY株式市場でダウ平均株価は3日続伸、3月4日以来の高値をつけました。FX市場はこのリスクオンのマーケットに、「ドル売り」という形で参入。
新型コロナウイルスで起きた有事のドル買いが、世界的景気回復の期待にともない解消された理由のひとつです。欧州やオセアニアなど、米国に比べて経済見通しの悲観が強かっただけに、その反動でユーロや豪ドルの買い戻しが強くなっています。また絶対的安心感を誇っていたドルが、米中対立や全米抗議デモの政治問題で11月大統領選も不透明感が増し、その地位が揺らいでいることも、他通貨の上昇を招いています。
今夜の重要指標はECB(欧州中央銀行)理事会。ユーロ/円の最新情報については「今日の注目通貨」をご覧ください。
毎ヨミ!FXトップニュース
3日のドル/円のNY市場終値は108.93円
前営業日の終値から+0.24円だったので、今朝の天気マークは「晴れ」です。
今日の格言:
「どうして、自分を責めるのか?必要なときは他人がちゃんと責めてくれるのだから、いいじゃないですか。」-アインシュタイン
今日は何の日(6月4日):
歯と口の健康週間初日(旧・虫歯予防デー)
大坂夏の陣終結。
ミッドウェー海戦(1942年)
トンガがイギリスから独立(1970年)
天安門事件(1989年)
各国・各通貨トピックス
新型コロナウイルス:
ブラジル、死者3万人超す。ブラジル大統領「あらゆる人は死ぬ宿命にある」
WHO(世界保健機関)、実は中国の情報提供の遅れに不満だった
ドル:
米経済は5月に底を打った可能性。経済指標は確実に前月より改善
住宅ローンなどの家計負債、前回金融危機の規模を超え過去最大に
ユーロ:
欧州復興基金に4カ国が反対。ドイツも不満
レーンECB主席エコノミスト「低インフレが長期化する」
ポンド:
英衣料品大手Next「売上は控えめに見積もっても前年比▲30%」
英政府、ガソリン車、ハイブリッド車などの販売を2035年に禁止へ
NZD:
RBNZ(豪準備銀行)、債券買い入れ額を縮小。予想以上のスピード
中国人民元:
中国のマリオット・インターナショナル・ホテルが営業再開。稼働率40%
カナダドル:
トルドー加首相「ロシアはG7に参加するべきではない」
原油先物:
OPEC(石油輸出国機構)+、減算を3カ月以上延長か。ロシアも賛成へ
その他:
インドが格下げ、ジャンク債になるリスクも。見通しはネガティブ
米国で学生が大学を訴える動き「オンライン授業なのに学費高すぎ」
中国で奨学金がわりに「豚肉」授与。豚コレラ広がり価格高騰で
主要指標終値

本日の注目通貨
ユーロ/円:ECBがユーロ売り戻しに利用される?
5月末に楽天証券が投資家を対象に実施した相場アンケート調査によると、回答頂いた5,054人のうち、約35%(1,761人)が、5月のユーロ/円は「ユーロ安/円高に動く」と考えていることがわかりました。一方で「ユーロ高/円安に動く」は最も少ない約17%(865人)でした。「動かない(わからない)」は、約48%(2,428人)。ところが、ユーロ/円は投資家の予想を完全に裏切る大上昇となっています。
ユーロ/円は5月初めに2016年11月以来の安値となる114.40円まで下げたのですが、そこからわずか1カ月で8円も上昇しています。当時ユーロ/円が下落した理由は、ドイツ憲法裁判所ECBの金融政策の一部に対して「違憲」判断を下したこと。
「欧州オワッタ」はずだったところに、フランスとドイツが5,000億ユーロ(約58兆円)にのぼる欧州復興基金の創設を提案。この超大型の景気刺激策がユーロの流れを180度変えることになりました。
そして今日は6月ECB理事会が行われます。マーケットが注目しているのは、ECBが3月に開始した7,500億ユーロ(約91兆円)規模のPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)をさらに増額するかどうか、ということ。ECBはまだ購入額を使い切っていないのですが、あえて増額することで、ドイツ憲法裁判所に喧嘩を売るのではないかという期待があります。
しかし、マーケットはPEPP増額を前提に進んでいるため、期待通りの結果が得られなければ失望へと急変することも。また、欧州復興基金を巡っては、ヨーロッパのけちんぼう四人組ことオーストリア、オランダ、スウェーデンそしてデンマークが反対を表明していて、すんなり設立できるかが不透明になっています。
ユーロ/円は5月25日から8営業日続伸。一気にここまで上昇しているだけに、ECB会合が利食い(ユーロ売り)のタイミングになる可能性があります。


トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)