大型連休明け、日経平均は6万2,833円を記録し、過去最大の上げ幅かつ史上最高値を更新しました。背景に米半導体企業の好決算を受けたAI需要や、中東情勢の沈静化期待がありますが、4月から続く材料の延長線で、相場の捉え方に大きな変更はなさそうです。
連休明けの日経平均は最高値を大幅に更新
大型連休明けで迎えた今週5月7日(木)の国内株式市場ですが、大きく上昇する展開となりました。
この日の日経平均終値は6万2,833円で、連休前の1日(金)の終値(5万9,513円)からは3,320円(5.58%)の過去最大の上げ幅となったほか、これまでの最高値も大きく更新しました。
その様子はニュース等でも大きく報じられ、歴史的な日だったような印象も受けますが、果たして、株式市場は「新たな局面」に入り、今後も上昇基調を続けることができるのでしょうか?
株高の理由は連休前とほぼ同じ
実際に、株高の背景を探っていくと、米国株市場を中心に、引き続き旺盛なAI需要を背景とする関連銘柄が相場を牽引していたことに加え、中東情勢の収束期待が高まったことが挙げられます。
とりわけ、前者については、国内の連休中に発表された、米半導体大手の アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) の決算が予想を大きく上回る内容だったことや、生成AIモデル「クロード」を提供している米アンソロピック社がグーグルに5年で2,000億ドルを支出することが報じられるなど、ポジティブな材料が相次ぎ、「想定以上にAI投資の需要は強い」と受け止められました。
後者の中東情勢についても、米国とイランの戦争終結に向けた覚書で合意に近づく観測が高まったことが相場の安心感と楽観につながりました。また、スケジュール的に、来週の14日(木)~15日(金)に米中首脳会談が予定されていることも早期終結への期待を強めたと考えられます。
つまり、内容が強化されたとはいえ、4月相場とほぼ同じ材料で株価が上昇しているため、今後の相場展開について考える際のポイントも、これまでとあまり変わらないことになります。
日経平均だけが強い?
そこで、まず確認しておきたいのは日経平均の強さです。
<図1>国内外主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年末を100)(2026年5月7日時点)
※欧米市場は2026年5月6日時点
図1は、昨年(2025年)末時点を100とした、国内外の主要株価指数のパフォーマンスを比較したものですが、日経平均の上昇の大きさが目立っています。
国内連休中(日本時間の5月1日から5月6日までの期間)の米株価指数の上昇率を見ると、NYダウが0.83%、S&P500が1.87%、ナスダック総合が2.88%でしたので、7日(木)の日経平均の上昇率(5.58%)は確かに大きいと言えます。
また、5月8日(金)に株価指数先物のオプションおよびmini先物のSQ日を控えた需給要因が日経平均を押し上げた可能性があるため、SQ値が確定した後の取引で売りが出てくる展開には注意が必要かもしれません。
<図2>日経平均寄与度ランキングの状況(2026年5月1日と5月7日終値を比較)
■日経平均の週間上昇幅(5月1日と5月7日の終値比較)…3,320円
<上昇寄与度ランキング> <下落寄与度ランキング>
続いて、図2で、7日(木)の日経平均の指数寄与度ランキングを見ると、一部の銘柄の上昇が牽引している構図に変わりはないものの、225銘柄のうち、上昇した銘柄が174銘柄もあり、幅広い銘柄が買われた様子がうかがえます。
東証プライム市場でも値上がり1,190銘柄、値下がり 349銘柄となっており、指数寄与度の関係で日経平均が突出して強く見えるものの、買われている銘柄が過度に偏っているわけではなさそうです。
<図3>TOPIX(日足)とMACDの動き
確かに、7日(木)時点のTOPIXは2月27日の最高値(3,938p)に届いていませんが、25日や75日移動平均線をサポート(支持)にして、着実に下値を切り上げていることが日足チャートからも読み取れます。
今週も、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏がかつて率いていた米投資会社のバークシャー・ハサウェイが、大手商社5社でそれぞれ株式の保有比率が10%を超えたことが判明したと報じられており、足元の相場を牽引している一部のAI・半導体関連銘柄以外の国内主力株にも買いが入り、日本株全体が底上げされていく可能性があります。
そのため、今後は銘柄を分散させていくことがカギになるかもしれません。
上昇一服とその後の相場展開は?
先ほども指摘した通り、7日(木)の株価上昇は4月と変わらない材料によるものであるため、しばらくの間は、指数寄与度の高い一部の銘柄の動きが日経平均を大きく動かす場面は多そうです。
確かに、AIへの投資意欲は想定以上に強く、日米ともに関連企業の業績がさらに上振れ、株式市場が「パワートレンド」を描く格好でまだまだ上昇していってもおかしくはありません。
ただし、これらの銘柄は移動平均線乖離率(25日)やPEGレシオ(PERを利益成長率で割ったもの)の面で割高感も出てきているものが増えています。
実際に、半導体関連銘柄で構成される米SOX指数の動きを見ると、3月末に株価が底を打ってから、5月6日までの27営業日のうち、前日比で下落した日はわずか3日しかなく、上昇ピッチが「異常」とも言えるぐらい早くなっています。
また、AI関連銘柄といっても、メモリーやストレージ関連銘柄( サンディスク(SNDK) や ウエスタン・デジタル(WDC) 、 シーゲートテクノロジー(STX) など)や、半導体関連( アーム・ホールディングス(ARM) 、 ブロードコム(AVGO) 、 アドバンテスト(6857) など)の株価は上値追いを維持しているものの、積極的にAI投資を行っている「ハイパースケーラー」の株価は、アルファベット( GOOG 、 GOOGL )や アマゾン・ドット・コム(AMZN) が好調な一方、 メタ・プラットフォームズ(META) や マイクロソフト(MSFT) が軟調気味に推移するなど明暗が分かれています。
さらに、昨年の相場で上昇が目立っていた パランティア・テクノロジーズ(PLTR) も今週発表の決算内容が良好だったにも関わらず、下落で反応するなど、銘柄の選別と集中が進んでいます。
そのため、近いうちにひとまず天井を打つ可能性は高く、21日(木)に予定されている米 エヌビディア(NVDA) の決算までの期間がヤマ場となりそうです。
また、中東情勢についての楽観は、やや「前のめり」気味であることにも注意が必要かもしれません。
実際に、米国とイランとのあいだで戦闘終結の合意がなされれば、正常化に向けた復旧期待を先取りする格好で株式市場も好調さを維持して行く見込みとなります。
ただ、ホルムズ海峡が自由に航行できるための条件(安全確保や機雷の掃討、保険会社の許可など)が整うまでの時間や、サウジアラビアのパイプラインや、UAEの石油工業地帯、カタールのLNG関連施設など、一連の戦闘で被害を受けたインフラ施設は多くあり、完全な復旧に至るまでに思った以上に時間がかかり、景気や企業業績を下押しすることも考えられます。
もっとも、株式市場はその先の回復を見据えて動くため、相場が崩れるまで売られる可能性は低そうですが、復旧状況が見えてくるまで、様子を見ながら株価がもみ合う「時間調整」の展開は想定しておく必要がありそうです。
(土信田 雅之)

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