新型コロナウイルスの影響により、首都圏で終電時刻の繰り上げが実施されますが、全国にはそもそも終電が朝の6時台という駅もあります。
止まる列車がないのです新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2021年1月20日(水)から首都圏のJR東日本、私鉄各線で、終電時刻が繰り上げられることになりました。
そうしたなか、そもそも「朝6時47分発が最終列車」という駅も存在します。
大分県にある、JR九州・日豊本線の重岡駅。この駅を発車し、県境を越えて宮崎県の延岡駅方面に向かう下り列車は、朝の6時47分発が最後です。それどころか1日にこの1本しか、宮崎県方面へ発車する下り列車がありません。
朝靄につつまれた日豊本線の重岡駅(恵 知仁撮影)。
重岡駅付近は大分・宮崎県境に近く、そこをまたぐ地域輸送の需要が非常に少ないことから、このようなダイヤになっています。
ただ、重岡駅を通り宮崎県方面へ向かう列車が1本しかない、というわけではありません。
日豊本線は、九州の南北を結ぶ幹線。特急「にちりん」が1時間に1往復程度、大分・延岡県境を通過しており、重岡駅を通過する列車なら夜まで何本も走っています(ほかに貨物列車も)。重岡駅に止まる普通列車の延岡駅方面行きが、朝6時47分の1本しかないだけで。
列車は1日1往復だけ&朝ですべて終了重岡駅のように、列車が通過するものの、停車列車がないため最終列車が早い駅はほかにもありますが、近年まで、その区間自体の最終列車が午前10時00分発、という場所もありました。
JR北海道・札沼線の終点だった新十津川駅は、午前9時28分に到着した列車が10時00分に折り返し発車すると、もうその日は列車が来ませんでした(浦臼~新十津川間はこの1日1往復しか列車がなかった)。

廃止される前の札沼線新十津川駅(柘植優介撮影)。
この新十津川駅を含む札沼線の末端区間(北海道医療大学~浦臼~新十津川)は、2020年4月17日をもって列車の運行が終了しています。
平日は朝8時24分発で終わっていた場所もあります。阪堺電車の住吉公園停留所(大阪市住吉区)です。線路施設の老朽化と、近くに代替停留所があることから、短い枝のように伸びていたこの上町線の住吉~住吉公園間は、2016年1月30日に運行を終了しています。