1月21日(日)、京都競馬場で4歳以上馬によるGⅡ東海S(ダート1800m)が行なわれる。

 このレースは通常、中京競馬場で開催されるが、今年は阪神競馬場改修の影響から京都競馬場で行なわれる。

京都で行なわれるのは2020年以来4年ぶり。今回は京都ダート1800mの傾向を基に、血統的視点から占っていこう。

 2014年以降の京都ダート1800m戦の種牡馬別成績を見ると、キングカメハメハがダントツの68勝で、以下エンパイアメーカーの38勝、ゴールドアリュールの36勝と続く。そんな中で今回、筆者が推したいのはダノンレジェンド産駒のミッキーヌチバナ(牡6歳、栗東・高橋亮厩舎)だ。

東海Sの注目は2頭の6歳馬 「京都ダート1800m」でのレー...の画像はこちら >>
 ダノンレジェンドは現役時代、地方交流GⅠJBCスプリント(川崎・ダート1400m)など、ダート1200mと1400mの重賞を9勝したスプリンター。1800mの今回のレースでその産駒を推奨するのは意外に感じるかもしれないが、ダートの成績を見ると、最も多く勝っているのは1200mの19勝(204戦)。
次が1800mの18勝(109戦)だが、1200mの勝率が9.3%なのに対し、1800mは16.5%と非常に高い数字が残っている。

 京都ダート1800mは14戦と少ないものの、2勝、2着5回、3着1回。勝率14.3%、連対率50%、複勝率57.1%と好成績。今年に入ってからは3走のみだが、3歳新馬戦で1番人気のメイショウタムシバが5馬身差で圧勝、3歳1勝クラスでワイワイレジェンドが逃げ粘って3着(5番人気)、蹴上特別で6歳馬シンヨモギネスが4角15番手から追い込んで2着(8番人気)と、馬齢、脚質、人気を問わずすべて馬券に絡んでいる。

 ミッキーヌチバナ自身も、昨年10月の御陵S(3勝クラス)で今回と同じ京都ダート1800mを勝利。ここまで右回りのダート1800m戦では12戦して4勝、2着2回、3着5回で、勝率33%、複勝率92%という数字を残している。

前走は初のオープン以上となるベテルギウスS(阪神・ダート1800m)で、勝ち馬から0秒3差の3着とまずまずの走りを見せており、ここに入っても期待できそうだ。

 ミッキーヌチバナは牝系も魅力で、叔父ソロル(父シンボリクリスエス)はGⅢマーチSの勝ち馬。この平安S(京都・ダート1900m)も2着に入っている。さらに、祖母の全兄ゴールドアリュールはGⅠフェブラリーSを勝った最優秀ダートホースであり、種牡馬としても多くのダートGⅠ/地方交流GⅠ馬を出している馬だ。競走成績はもちろん、父系、母系の血統もこのコース向きのミッキーヌチバナの重賞初制覇に期待する。

 もう1頭は前述した、このコース最多勝の種牡馬キングカメハメハの産駒であるペプチドナイル(牡6歳、栗東・武英智厩舎)を推す。

 ミッキーヌチバナが3着だったベテルギウスSの勝ち馬で、オープン&リステッドをすでに3勝している実績馬。京都ダート1800mでは昨年のGⅢみやこSで逃げて4着に入っている。

 キングカメハメハ産駒は、京都ダート1900mで行なわれた2012年の同レースをソリタリーキングが制している。母の父マンハッタンカフェは、「母の父」として昨年のダービー馬タスティエーラのほか、最優秀ダートホースのテーオーケインズ、地方交流GⅠ3勝のメイショウハリオを出すなど、芝、ダートを問わず大物を輩出し続けている。ペプチドナイルは1歳下の半弟ハセドン(父モーリス)もダートのオープンで活躍しており、母系の勢いも十分だ。

 以上、今年の東海Sはダノンレジェンド産駒ミッキーヌチバナ、キングカメハメハ産駒ペプチドナイルの6歳馬2頭の重賞初制覇に期待する。