この記事をまとめると
■痛車は最初、カスタマイズ手法のひとつとして2000年代前半に登場したと言われている



■アニメや漫画のキャラクターのステッカーをクルマに貼る痛車は文化になりつつある



■レースの世界でも見かけるようになっており好成績を収めるチームも多い



痛車はレースの世界でも鉄板になりつつある

読者諸兄は漫画やアニメ、ゲームなどに関連するキャラクターを車体にデザインした“痛車”をご存知だろうか?



2000年代前半にクルマとアニメ(漫画)が好きなファンたちのカスタムのひとつとして出現すると、その後はひとつのカスタマイズのジャンルとして痛車が定着。そのスタイリングはスーパーGTでも見られ、“初音ミク”をデザインしたマシンが登場するなど、モータースポーツにも普及した。



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近年はストリートでもモータースポーツでも、徐々に痛車が減少しつつあるように感じるが、それでも2022年のモータースポーツシーンを振り返ると、さまざまなカテゴリーで痛車たちが最前線で活躍していた。



なかでも、その代表格となるのが、先述のスーパーGTのGT300クラスで活躍したGOODSMILE RACING & Team UKYOの4号車「グッドスマイル初音ミクAMG」だと言えるだろう。文字どおり、音声合成ソフトのキャクター・ボーカル、初音ミクをデザインしたマシンで、谷口信輝/片岡達也のドライビングにより第5戦の鈴鹿を制覇したことは記憶に新しい。いまだそのパフォーマンスはトップレベルで、モータースポーツ界の元祖痛車として活躍中だ。



なぜか速いと違和感がなくなる不思議! 「痛車」がモータースポーツ界で大暴れしていた



ちなみにGT300クラスではPACIFIC CARGUY Racingの9号車「PACIFIC hololive NAC Ferrari」もバーチャルYouTuberグループ、ホロライプのキャクターをデザインした痛車で、第6戦のSUGOでは予選Q1でトップタイムをマークするなど、木村武史/ケイ・コッツォリーノが素晴らしいスピードを見せていた。



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ジムカーナやラリーでも大活躍中!

ちなみに初音ミクを装飾した痛車は全日本ジムカーナ選手権でも活躍しており、蛯原輝彦が「DIXCEL初音RノートeP」を投入。2ペダル車両を対象にしたJG10クラスで活躍しており、第3戦のタマダで6位につけた。



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そのほか、全日本ジムカーナ選手権では数多くの痛車が活躍しており、JG5クラスでは、いながわひろゆきが工具を擬人化したキャラクターであるニパ子をデザインした「BSITTZGDニパ子ヤリス」を投入し、第5戦の砂川を制覇。



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さらにJG4クラスの坂中真一郎は焼結合金摩擦材、セラメタのイメージキャラクターをデザインした「Motysコサ犬YH渦CR-X」を武器に第6戦の岡山で4位に入賞したほか、JG2クラスの久保田尊治もセラメタのイメージキャラクターをデザインした「BSMotys渦RACシビック」を武器に第2戦のエビスで5位につけるなど上位争いを展開していた。



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一方、全日本ラリー選手権に目を向ければ、PLUM諏訪姫Garage-1 RACING TEAMの八田新一/加藤芳皓が長野県諏訪市の公認萌えキャラ、諏訪姫をデザインしたロードスターでJN3クラスに参戦したほか、同チームのクロエリ/井上草汰も同じく諏訪姫カラーのロードスターでJN5クラスに参戦。ともにスポット参戦で目立った成績を残せていないが、それでも数少ないマツダ車ユーザーとして注目を集めていた。



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このように2022年のモータースポーツシーンでも痛車は健在で、各カテゴリーで躍進。2023年もニューデザインでの参戦が予想されるだけに、その動向に注目したい。

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