この記事をまとめると
■100万円以下で楽しめる中古スポーツモデルを5台紹介■絶対的なパワーはないが、ハンドリングやエンジンのパフォーマンスは高い次元にある
■軽自動車はもちろん、オープンモデルや輸入車も選ぶことが可能だ
100万円以下で楽しめるスポーツカーを集めてみた
世界的な半導体不足やウクライナ情勢などのさまざまな要因が重なり、新車の納期がありえないほど長期化している昨今。それならと、すぐ納車される中古車が欲しいという人が殺到し、一時は中古車価格が暴騰してしまいました。現在も高値傾向ではあるので、ずっとウォッチしていた中古車の価格がいきなり跳ね上がってしまった、なんて人も多いのではないでしょうか。
でもそんななか、探せば穴場的にお買い得価格を維持している中古車もまだまだあります。今回は、走りが楽しいMTの中古車に絞って、オススメをご紹介したいと思います。
まずは、2010年に世界初の量産ハイブリッドスポーツカーとして誕生した、ホンダ CR-Z。デザインはいかにもクラウチングスタイルのスポーツカーで、2+2シーターの4人乗りなので実用性も高く、なによりハイブリッド専用車なのでスポーツカーなのに燃費が優秀というのが魅力的。
前期型はバッテリーがニッケル水素、後期型はリチウムイオンという変更点はありますが、外観は大きく変わっていいません。100万円以下で購入できるのは前期型で、走行距離も7~8万km以上という個体が多いですが、大事に乗られていたケースも多いので、状態は良好なものが見つかると思います。1.5リッターエンジンでは物足りないようなシーンもモーターアシストが入るため、予想以上にメリハリのある走りが楽しめるモデルです。
2台目は、マツダを語るうえで欠かせない技術のひとつであるロータリーエンジンを搭載したスポーツカーとして、2003年に登場したRX-8。ロングノーズ・ショートデッキのスタイリングは低く迫力があり、左右のドアが観音開きの「フリースタイルドア」となっているのが特徴。

2+2シーターで後席にも座れるので、お父さんと子供でドライブに行くような使い方にもマッチしています。エンジンは自然吸気ながら、9000rpmまでまわる高回転型で吹け上がりの気持ちよさは格別。6速MTで操る楽しさも味わえます。
コンパクトな車体でも痛快ドライブ!
3台目は、軽自動車ながらロケットダッシュのような怒涛の加速が味わえる、スズキ・アルトワークス。車重が600kg台という驚きの軽さを武器に、コーナリングスピードではどこぞのスーパーカーにも負けない迫力です。さすが、90年代に全日本ラリーで大暴れしたヤンチャ系スポーツ軽の代表車。

2021年11月に惜しまれつつ生産を終了した先代型アルトワークスでは、最大トルクを100Nmまで引き上げたターボエンジンに、ショートストロークの5速MTを搭載、足まわりにはKYB製ショックを採用するなど、高速コーナリングも楽勝の専用チューンを施していました。ブラックに塗装された15インチアルミホイールから、チラリと見える真っ赤なブレーキキャリパーもやる気満々。
中古車市場では、より爆走感が強い2000年式前後のモデルなら60万円前後から見つかると思います。

4台目は、愛らしい見た目なのに走りはジャジャ馬なギャップ萌えが楽しい、イタリア生まれのフィアット500S。SというのはSPORTの頭文字で、2気筒ターボエンジンに5速MTを搭載しています。ノーマルモードだとのんびり癒し系ですが、スポーツモードのスイッチを押すと元気いっぱいの走り。

とはいえ85馬力しかないのでガツガツと本気モードで走りたい人には向かないかもしれませんが、市街地をキビキビと、エンジンがモテるパワーをめいっぱい使って走るワクワクをくれる1台です。中古車市場ではあまり個体数は多くありませんが、95万円前後となっています。
5台目は、オープンスポーツカーに乗りたいという人にピッタリな、マツダ・ロードスターの2代目モデル、通称「NB」と呼ばれるモデルです。1998年から2005年まで販売され、前期型の1.6リッターと後期型の1.8リッターエンジンがあります。

ニコッと笑ったようなハッピースマイルフェイスのデザインは、初代よりボディに抑揚がついて伸びやかな印象に。走行フィールも上質感が増していますが、最新のNDロードスターと比べれば、まだまだ素朴で音や振動も味わい深いものだと感じます。中古車市場では、2000年式くらいまでが100万円以下で販売されています。
年式が古くなればメンテナンスなどでコストがかかるものもありますが、とりあえず初期費用を100万円以下に抑えたいという人には、上記の中古車はオススメ。まずはそのままの状態で走りを楽しみつつ、自分でコツコツと手を加えていったり、カスタムのベースとして考えてもいいのではないでしょうか。