この記事をまとめると
■1980~90年代にかけて登場した国産ホットハッチを4台紹介



■小さいボディに強化したエンジンを搭載したことで人気を集めた



■その技術力の高さでモータースポーツでも活躍した



小さくて軽くてパワフルで楽しくないハズがない!

いまではあまり聞かれなくなった「ホットハッチ」というワードは、1980~90年代に人気を博したもので、一般的なハッチバックタイプの車両に元気なエンジンと締め上げられた足まわりを与え、ホットな走りができるようになったハッチバック車のことを指すものだ。



いまではすっかりそんな車両は少数になってしまったが、当時は各メーカーから1車種以上のホットハッチが存在していたのである。今回はそんな過去の国産ホットハッチを振り返ってみたい。



トヨタ・スターレット

現在のトヨタのコンパクトカーであるヤリスの源流となるのがスターレット。1984年まで販売されていたKP61型までは後輪駆動だったが、それ以降のモデルは前輪駆動となった。



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ただ、前輪駆動となってからもホットさは影を潜めるどころかよりアップし、ターボエンジンを搭載したグレードが登場している。このターボモデルは当時かなりのじゃじゃ馬とされており、「韋駄天ターボ」や「辛口ターボ」というキャッチコピーも使われたほど。



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トヨタ・スターレット ターボ(3代目)のエンジンルーム



結局、ホットなターボモデルはスターレットが終売するまで継続設定され、安価な入門小型FFホットハッチとして一定の人気を博したのだった。



三菱ミラージュ

現在は三菱のエントリーモデルとして存在しているミラージュも、1980~90年代はワンメイクレースも開催されるほどのホットハッチとして名を馳せた1台だった。



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三菱ミラージュ サイボーグ(3代目)の走行写真



1987年に登場した3代目モデルからはホットモデルとして「サイボーグ」というグレードがラインアップされ、3代目は1.6リッターターボ、4、5代目はホンダのVTECにも匹敵する高回転型ユニットのMIVECを採用した1.6リッターNAエンジンが搭載されていた。



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三菱ミラージュ サイボーグ(3代目)のエンジンルーム



同社のランサーエボリューションなどと同じく、ラリーやダートトライアル、ジムカーナなどのモータースポーツでも輝かしい戦績を残したモデルとなっていたのである。



モータースポーツも盛んに行われた

ホンダ・シティ

ホンダのホットハッチと言えば、シビックやCR-Xなど有名どころも多く存在しているが、いぶし銀の魅力を放っていたのがシティだろう。



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ホンダ・シティターボII(初代)の走行写真



初代モデルはトールボーイと呼ばれ、当時としては斬新な背の高いスタイルで広い室内空間を持つ個性的な車両となっていたが、1986年に登場した2代目モデルは一転してワイド&ローなスタイルを持ったものに生まれ変わっている。



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ホンダ・シティ(2代目)の走行写真



デビュー当初は1.2リッターエンジンと3ドアハッチバックボディの組み合わせのみのシンプルな実用ハッチバックという側面が強かったが、1988年10月のマイナーチェンジでメインのエンジンを1.3リッターに置き換え、電子制御燃料噴射装置を持ったものは100馬力という当時のNAエンジンとしては比較的高性能なものとなり、700kg台の軽量ボディと相まって、モータースポーツで活躍を見せたのである。



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ホンダ・シティ(2代目)の1.3リッターエンジン



スズキ・カルタス

現在、数少ない国産ホットハッチとして気を吐くスイフトスポーツを擁するスズキだが、その源流と言えるのがカルタスだ。もともとは経済性の高いリッターカーとして誕生したカルタスだったが、1986年6月のマイナーチェンジで国産車初となる1.3リッターDOHCエンジンを搭載したGT-iを追加。



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スズキ・カルタスGT-iのフロントスタイリング



当初は97馬力だったこのエンジンも、1987年10月のマイナーチェンジで大幅な改良が加えられて110馬力までパワーアップを果たし、1.3リッターNAクラスで最強のモデルに躍り出たのである。



このGT-iはフルモデルチェンジを果たした2代目カルタスにも継続設定され、出力はさらに5馬力アップの115馬力を発生。

800kgちょっとの軽量な車重も相まって、痛快な走りを楽しむことができたのだ。

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