この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2024の出展車を振り返る



■VWタイプ2のカスタム車両に注目した



■出展したのは「浪漫亭」



ワーゲンバスのカスタム車両に注目

2024年2月10日~2月12日の期間、大阪港湾部のインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2024」。



期間中には速報で会場のリポートをお送りしましたが、ここでは開催の様子、紹介しきれなかったブースや展示車両を振り返り、あらためて紹介していきたいと思います。



今回はショップや個人の出展者が集まった4号館で見つけた、「浪漫亭(京都)」が出展していた「VWタイプ2(ウエストファリア・キャンパー)」を紹介していきます。



もともと数が少ないVWタイプ2のさらに希少な「ウエストファリア・キャンパー」をゆるっと楽しむ

昔の映画や雑誌、あるいは街なかでもたまーに見掛けることのある可愛いクルマ、「VW(フォルクスワーゲン)タイプ2」。日本では「ワーゲンバス」の呼び名のほうがとおりがいいでしょうか。



シンプルなシルエットに可愛い目つき、そして特徴的な2トーンカラーが人気を呼び、タマ数が少ないこともあって、今ではけっこうな高値で取引されている車種となっています。



そんな「ワーゲンバス」が、現行車のカスタム車両の間にポツンと展示されていました。なんとなく不思議に思い、代表の方に話を聞いてみると、意外なプロフィールを持つ車両でした。



50年前のワーゲンバスの激レアキャンピングカーを普通に使える...の画像はこちら >>



まずこの車両は、商用車(バン、バス等)を中心に展開していた「フォルクスワーゲン タイプ2」をベースにして、キャンピングカー・ビルダーの「ウエストファリア社」がキャンピングカー仕様に仕立てたものです。年式は1973年で、タイプ2としては“アーリーレイト”と呼ばれる、いわゆる中期に生産されたモデルになります。



車体番号などが記された“鉛プレート”はフロントドアのすぐ下に貼り付けられています。カリフォルニアで登録された車両のようですね。下のプレートが「ウエストファリア」によるもので、製造年は1973と刻印されています。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2の鉛プレート



「ウエストファリア仕様」自体はそれなりに出まわっていますが、この固体が希少なのは、本来ならルーフが開く仕様のハズが固定になっていたり、外部電源供給が付いていたりと、この時期の正統な仕様とは異なっている点だそうです。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2のルーフ



今のオーナーさんは、「希少な点は大事にしたいけど、とにかく日常的に使えるようにしてほしい」という要望を持って、「浪漫亭」の門を叩いたそうです。



この仕事を請け負った「浪漫亭」は、通常は市場に多く流通している現行車や高年式車を、国産、輸入車問わずカスタムするのを主におこなっているショップです。

これほど旧い車両を扱うのは専門外ですが、過去に旧い車両の面倒を何度かみた経験もあり、「困っているならば」と請け負ったそうです。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2の内装



車両の状態は、外装のあちこちにはそれなりにサビが浮いた部分があったり、エンジンやブレーキ、足まわりなど整備が必要な部分が多くあったそうですが、専門店などから部品を取り寄せたり、自社で補修を加えたりして、展示された時期には不自由なく街乗りできる状態にまで仕上がっていたようです。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2のボディ



内装はまるでリビング!

外観での「ウエストファリア仕様」の特徴は、真んなかの窓がルーバー状に開閉するようになっている点です。就寝時など換気をしながら動物や人の侵入を防ぐように考えられています。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2の窓



車体左側には、屋外で電気が使えるようにコンセントの取り出し口が設けられています。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2のコンセント



後部のハッチはこのように開きます。

この時はショップで扱うカスタム用の商品やアパレルを展示していました。ちなみに下にあるハッチはエンジンフードです。「ビートル」と同様にリヤエンジンとなっています。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2のハッチ



内装はこのようにテーブルや収納が設えられたリビング風の作りになっていて、このなかで寝泊まりもできるようになっています。



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「浪漫亭」が展示したフォルクスワーゲン・タイプ2のシート



今はまだ「普通に走れるようになった状態」とのことで、ウインドウまわりのリフレッシュや、足まわりのッセッティングなど、まだまだやることは盛りだくさんのようですが、そうやって手を加えながら乗っているうちに自然と愛着が増していって、いずれは離れがたい相棒のような存在になっていくことでしょう。