この記事をまとめると
■時短・効率洗車に貢献してくれるアイテムのひとつに洗車用水切りワイパーがある



■ワイパー部分の素材はシリコンや軟質天然ゴムが適しているといわれている



水切りワイパーをクルマに使う場合は大手メーカーのクルマ専用品を使用すべし



なくてもいいけどあれば便利な洗車用水切りワイパー

洗車用の水切りワイパーを使っている洗車マニアがいるかも知れない。一方、洗車にあまり詳しくない人にとっては、洗車用のワイパーなんてあるの? ということになるアイテムともいえそうだ。



しかし、実際にはクルマ用の水切りワイパーは、大手洗車用品メーカーから発売されていて、把手付きで、手にもってワイパーのように洗車後の水切りが効率よくできるようになっている。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論...の画像はこちら >>



水切りワイパーを使うメリットは、洗車後の水気の拭き取り時間を短縮できること。



通常、洗車後の水気の拭き取りにはマイクロファイバークロスや合成セーム皮を使うのが一般的だが、クロスによっては一度に拭き取れる面積が限られ、水気が残ることもあり、また途中でクロスを絞る作業が必要になる。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは
クロスで水分を拭き取っている様子



ところが、水切りワイパーを使うと、大面積の水滴を、クルマのウインドウにあるワイパーのように、一気に取り除いてくれるのである。もっとも、ウインドウはともかく、クルマのボディはプレスラインや段差、凸凹があるため、水切りワイパーだけで完全に水気を取り除くことはできない。水切りワイパーを使ったあと、クロスで全体、細部の水気を拭き取ることになる。



それでも時短・効率洗車(の水気の拭き取り)に貢献してくれることは間違いない。とくにボックス型ミニバンや大型SUV、スーパーハイト系軽自動車のような、背の高いクルマで大面積のルーフパネル、ボディパネルをもつクルマにはメリット絶大だ。ルーフパネルのような比較的平面の部分なら、水切りワイパーだけで水気を取り除いてくれるから効率がいい(波状のルーフパネルは別)。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは
屋根付近の水切りをしている様子



水切りワイパーを選ぶ際のポイントだが、まずは持ち手がしっかりしていて、握ったときに手になじむものがベスト。けっこう力のいる作業になり、疲れるため、そこは重要だ。



次に、もっとも重要なのが、ワイパー部分の素材。耐久性はもちろん、ガラスやボディ(塗装面やコーティング被膜)をキズつけない柔らかさ、しなやかさ、弾力が求められる。

柔らかくしなやかなワイパーであれば、カーブや段差にフィットし、水切りしやすくなるわけだ。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは
水切りワイパーを持っている手



ワイパーの素材としては、クルマ専用であることが大前提として、シリコンや軟質天然ゴムが適しているといわれている。なお、筆者の経験では、ワイパーのサイズ(長さ)は25cmぐらいが使いやすいと思う。それより短いと作業性で劣り、それより長いと水切りの自由度が落ち、使い勝手が悪くなる……というイメージだ。



クルマには洗車用水切りワイパーを使うことが絶対

そんな洗車後の水気の取り除きに便利な水切りワイパーだが、使い方を誤ると、ボディ、ガラスをキズつけてしまう可能性があるので要注意。つまり、洗車をしない状態で使うと、ボディ、ウインドウに乗ったホコリ、泥、砂、汚れなどを引きずり(クロスのように汚れを繊維の内部に吸収しないため)、大変なことになる。よって、水切りワイパーを使うには、事前の入念な洗車が不可欠だ。
※洗車後でも、擦るという作業上、水切りワイパーによるキズつきがまったくない保証はないが……。



繰り返しになって恐縮だが、水切りワイパーは確かに洗車後の水切りに有効だが、クロスのように細部まで拭き取れるわけではないので、カーシャンプーによる洗車→シャンプーのリンス(洗い流し)→水切りワイパーの使用→クロスによる拭き上げ……という工程を行う必要があり、手順としてはひと工程増えることになる。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは
ウインドウの水切りをしている様子



筆者の場合、以前乗っていたミニバンのルーフとウインドウのみ水切りワイパーを使っていた経験があるけれど、その際、ワイパーに余計な圧をかけないように優しくボディに当てて作業していたことはもちろんだ。



ところで、水切りワイパーを検索してみると、家庭の窓用、バスルーム用などさまざまな商品がヒットするはず。が、クルマのボディ、塗装面、コーティング被膜面とバスルームなどでは水切りする相手の素材がまったく異なる。



さらに、クルマ用でも廉価な粗悪品もあるはず。クルマ専用以外の水切りワイパーをボディ、ウインドウ面に使うのはリスクが高く、クルマ専用でも、くれぐれも信頼できるメーカーのクルマ専用水切りワイパーを使うようにしてほしい。信頼できる国内のメーカー品でも700円程度である(ソフト99のクリーンワイパーの例)。



洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは
ソフト99が販売する「マックスウォッシュ ロング水切りワイパー」



ちなみにこの季節、洗車の水気の拭き取り時に手が冷たくなりにくいメリットもあり(水切りワイパー使用時のみ)、まださらさらしている雪をサッと落せるスノーワイパーとしても使える便利さもあったりする。



もっとも、車種によってはあると便利かも知れないが、個人的にはどうしても必要な洗車アイテムとは思わないけれど……。

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