相次ぐパッケージ変更 白黒にする理由は…?

ナフサ由来の製品は、我々の暮らしに広く深く溶け込んでいます。だからこそ影響は多岐にわたり、そして社会に深刻な打撃を与えていると言えます。

先日、カルビーが「ポテトチップス」のパッケージを白黒の2色の印刷に変更すると発表しました。

コンビニの店長さんに聞いたところ、「これまではパッケージの色で区別して購入している人が多かったので、白黒になると間違って買う人が最初はいるのでは」ということでした。

カルビーがパッケージ変更をする理由は、「ナフサ由来の溶剤について、今後の調達に不安を感じている」とのことでしたが、この発表が行われた5月12日に、高市総理は「食品包装資材のインクの原料についても、前年実績での供給が可能」とコメントしています。

カルビーの発表後のコメントだったので、偶然なのか意識したのか。政府としては、インクの問題も認識していたということになります。

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白黒パッケージに変更 カラーとの違いは?

では、なぜパッケージを白黒にするのか。印刷インキ工業会に聞きました。

インクの原料は大きく3つで「顔料・樹脂・有機溶剤」。顔料は着色、樹脂は印刷に定着、有機溶剤は印刷しやすくする働きがあります。これらはいずれも“ほぼナフサ由来”だそうで、特にいま「有機溶剤」が塗料メーカーや接着剤メーカーで取り合いになっているとのことです。

白と黒のインクは顔料がナフサ由来ではありませんが、ほかの色と同様、有機溶剤が必要で、この2色だけ「手に入りやすい」というわけではありません。狙いは“色を絞る”ことにありました。

食品パッケージはインクは1色ごと熱風を当てて溶剤を乾かしていく工程があります。使う色が2色だけなら、材料を減らすことはもちろん、この乾かす工程を減らせるので、燃料費の節約にもつながります。

白黒パッケージの狙いは、手に入りやすい材料を使うと言うより、原料を絞ることによってコストを下げることだろうと話していました。

相次ぐパッケージ変更 白黒にする理由 “ナフサ問題”影響拡大… 品薄と価格高騰はどうなる?

品薄と価格高騰はどうなる?

では、ナフサショックの影響は今後どうなっていくのか。“品薄”と“価格高騰”の両面で考えてみます。

明海大学の小谷哲男教授に聞いたところ、カゴメのパッケージ変更をもたらしたような“品薄”については、「アメリカ産原油でカバーできるので品薄は解消に向かうのでは」とのことでした。

一方で、ミツカンの納豆値上げのような“価格高騰”は「アメリカ産の原油は、中東より輸送距離が長くコストが高くなるので、価格は高止まりのままでは」とのことで、品薄は解消されても価格は高止まりということなんです。

価格は当面高くなるということですが、これが当たり前の社会になってしまうのでしょうか。

相次ぐパッケージ変更 白黒にする理由 “ナフサ問題”影響拡大… 品薄と価格高騰はどうなる?
CBC

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