ドラッグストア・調剤薬局業界に動き 前澤ファンドは犬猫生活株を新規保有 2026年5月の大量保有報告書

2025年12月の経営統合によって、売上高が2兆円を超える巨大企業が誕生したドラッグストア・調剤薬局業界で、株式の大量保有に関する動きがみられる。

M&A Onlineが大量保有データベースで2026年5月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、コスモス薬品、サンドラッグ、クスリのアオキホールディングス、クオールホールディングスの株式について、報告書の提出があった。

クスリのアオキにオアシスが追加提案へ

クスリのアオキホールディングス株については、香港の投資運用会社オアシス マネジメント カンパニー リミテッドの保有割合が0.03ポイント上がり14.05%となった。

オアシスは提出理由を「保有目的の変更」としており、2026年2月に提出した大量保有報告書で「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としていた保有目的を変更した。

今回提出した報告書では、オアシスがクスリのアオキホールディングスに対し、コーポレートガバナンスを改善し、企業価値と株主価値を守り高めるため、提案を行っているとしたうえで、今後12カ月の間に、同じ目的で追加の提案を行う予定であるとした。

さらに、オアシスは2026年5月1日から3カ月以内に、市場内外の取引でクスリのアオキの株式を追加取得し、保有割合を5%超引き上げる予定としている。

また、コスモス薬品株は、萬緑が3.18%買い増し、保有割合を41.47%に高めた。萬緑は、コスモス薬品の創業家の宇野之崇氏が代表を務める会社で、保有目的は「安定株主として長期保有を目的としている」としている。

サンドラッグ株については、バミューダの投資運用会社オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッドが、保有割合を1.09ポイント引き下げ、6.03%とした。同社は保有目的を「当社の管理下にあるファンドの資産運用のための投資」としている。

クオールホールディングス株については、モルガン・スタンレーMUFG証券の保有割合が0.09ポイント下がり5.5%となった。同社は提出理由を「重要な契約の変更」としている。

ドラッグストア・調剤薬局業界では、大手のツルハホールディングスとウエルシアホールディングスが2025年12月に経営統合した。

これによって、売上高2兆5000億円規模、店舗数5676店舗(2026年2月期)という国内最大のドラッグストア連合が誕生した。

両社は今後のドラッグストア業界の動向について、物価高に伴う消費者の節約志向の高まりや、人件費・物流費の高騰など事業環境の変化に直面しているとしたうえで「国内では業界の成長は成熟ステージを迎え、再編の機運が高まっている」としている。

ペットゴーの経営陣に助言

5月はこのほかに、ファッション通販サイトを運営するZOZOの創業者である前澤友作氏が立ち上げた前澤ファンドが、ペットフードの企画、開発、販売を手がける犬猫生活の株式34.1%を新規保有した。

犬猫生活は、専門サービス分野に事業領域を広げるため、動物病院やトリミングサロンを中心にM&Aを積極化する方針を打ち出している。

ペット業界では、ペット向けヘルスケア商品を手がけるペットゴーの株式についても報告書の提出があり、投資家の青柳和洋氏が1.01%買い増し、保有割合を9.87%とした。

青柳氏は2025年9月にペットゴー株の5.05%を新規に保有し、その後、今回を含め4回買い増ししている。

同氏は保有目的について「資本の効率的な再配分やM&A戦略の策定・実行、経営体制の強化について、必要に応じて経営陣に助言し、経営改善を促すための対話を行う」としている。

一方、ペットゴーは2025年12月に犬の預かりマッチングプラットフォームのDogHuggyを子会社化している。

2026年5月の大量保有報告書などの提出件数は1202件で、このうち保有割合を増やしたのは488件、新規保有は198件、保有割合を減らしたのは438件、契約の変更などは78件だった。

文:M&A Online記者 松本亮一

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