【レポート】三谷幸喜×戸田恵子が上演中『虹のかけら』取材会で4度目の上演への意気込みを語る
『虹のかけら~もうひとりのジュディ』 会見より (撮影:阿久津知宏)

2026年6月19日、東京・博品館劇場にて、三谷幸喜の構成・演出、戸田恵子出演による『虹のかけら~もうひとりのジュディ』が開幕した。映画『オズの魔法使い』のドロシー役で知られる女優ジュディ・ガーランドの数奇な人生を、彼女の専属代役兼付き人であったジュディ・シルバーマンの視点を通して描き出す、戸田の一人舞台だ。



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『虹のかけら~もうひとりのジュディ』 ゲネプロより(撮影:阿久津知宏)

初演は2018年。翌年の全国ツアー、2024年には全国ツアーに加え、ニューヨーク・カーネギー・ワイル・リサイタルホールでの上演を成功させている。4度目の上演に臨む三谷と戸田が、初日前日のゲネプロ時に実施された取材会に登場、本作への取り組み、舞台への思いを語った。



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8年前、戸田のために書き下ろされ、“Keiko Toda 60years Anniversary“として初演された本作。取材会の冒頭、戸田のための作品の題材にジュディ・ガーランドを選んだことについて、「小柄な方だったので、戸田さんとイメージが重なるところがありました」と三谷は振り返る。



台本を受け取った戸田は、「ジュディ・ガーランドのことを書いたわけではなく、ジュディ・ガーランドを私が演じるわけでもなく、だけれどもジュディ・ガーランド像が浮かび上がってくるような仕掛けになっていて、さすがだな、三谷さん」と思ったそう。



初演時、台本を書き上げたのが初日の6日前になってしまい迷惑をかけたと、自らの遅筆エピソードを持ち出した三谷だが、戸田は「ご覧いただいたら、これを6日でやったのかと、かなり私のことを尊敬してくださるんじゃないかなと思います(笑)」とにんまり。そんな言葉を受けて三谷は「人間、意外にできるんだなと」と呟き、会場の笑いを誘う。



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舞台の幕開きは、戸田が戸田自身として登場。この日のゲネプロでも、ユーモアあふれる、チャーミングな挨拶で客席の心をぐっと掴む。音楽監督・ピアノの荻野清子、ドラムのBUN Imai、ベースの鈴木陽子の演奏とともに、最初のナンバー『I Got Rhythm』の歌唱に突入すると、舞台は一気に物語の世界へ。ジュディ・ガーランドが歌った数々の名曲を歌い、芝居をし、ジュディ・シルバーマンの日記を朗読してと、たった一人ですべてを担う戸田。



【レポート】三谷幸喜×戸田恵子が上演中『虹のかけら』取材会で4度目の上演への意気込みを語る

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三谷は「覚えなくてもできるものをと、朗読がメインになるよう知恵を働かせたんです」というが、戸田は「蓋を開けたら朗読ばかりではなかった」と笑顔で反撃、さらに「筆が滑っちゃって」(三谷)、「滑るにも程があるほどでひっくり返りました(笑)」(戸田)と、取材会を笑いの渦に巻き込んだ。



もともと戸田の大ファンだという三谷。博品館劇場は、三谷が初めて戸田の演技を観た思い入れのある場所だそう。戸田の「出会ってから随分経ちますが、そんなに仲がいいわけではないんです」という発言に、三谷も「この舞台がなかったら、生涯会わないことに」とすかさず突っ込む。



戸田は、「それぐらいのお付き合いですが、どの役者さんもおっしゃっているように、三谷さんの演出を受けると自分の新しい引き出しが必ずどこか開く。長いお付き合いの中でいつも、まだ私にもこんな引き出しがあったかという瞬間があるんです。それが三谷さんの演出の楽しみです」と演出家・三谷を讃える。



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三谷も、「ここでこうやって一緒に立って、お話できることは本当に幸せだと思いますが、僕は、あのとき初めて見た戸田さんを、まだ超えられていない感じがすごくある。いつかあの頃のあの芝居を超えるものを作って、戸田さんにプレゼントしたいと、ずっと思っていました。次くらいには多分、イケるんじゃないかなと思っています」とさらに先への意欲を見せる。



全国14カ所での一人舞台への覚悟。いざというときの代役は、三谷!?

三谷による戸田の一人芝居は、2004年初演の『なにわバタフライ』に続いてこれが2作目。

三谷が「不思議なジャンル。あんまり観たことがない」というように、舞台では、少女時代のジュディ・ガーランドとジュディ・シルバーマンの出会いから、その後の二人の関係、成功と苦悩、愛と憎しみが、歌と芝居、朗読をもって体現されていく。



【レポート】三谷幸喜×戸田恵子が上演中『虹のかけら』取材会で4度目の上演への意気込みを語る

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戸田の歌の表現力、感動させる力は三谷も大絶賛。戸田自身は、「エンターテインメントショーというか、本当に“私の”という感じが満載なので、やれることを全部盛り込んでいただきました。初演から年を重ねているので、体力はついているようないないような──。そことの勝負がまずあるのですが、あとは、新たにいろんなことをやってみようと。やればやるほどいろいろアイデアが出てきて、バンドの皆さんの応援もいただき、より楽しくなっている部分もあります」という。それなりの緊張感をもって取り組んだという一昨年のニューヨーク、カーネギー・ホールでの体験も振り返りながら、4度目の上演だからこその充実の舞台を予感させた。



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上演時間は約90分。8月9日(日)の沖縄公演まで、全国14カ所での公演を一人で演じ切るために、戸田は、「ひたすら体調管理。毎日それだけを気にして生きている。睡眠はたくさんとります」という。

「調子が悪くなっても、誰も代わってくれる人がいない──あ、でも三谷さんは代わりをやられるのがお得意なので」と、いざというときの妙案を思いつくと、三谷は「やれと言われたらやりますよ。でも歌が──」とまんざらでもない雰囲気を漂わせ、再び会場の爆笑を誘う。



取材会の締めくくりでは、「より円熟味が増したとも、若返ったねとも言っていただきたいですし、いろんな思いがあります。お子さんから年配の方まで、ジュディ・ガーランドを知らなくても楽しんでいただける作品なので、たくさんの方々に観ていただきたいと思います」と述べた戸田。三谷も、「ジュディ・ガーランドの曲は本当に素敵な曲ばかり。自分の専属の作詞家、作曲家がいるわけでもないのに、すごくラッキーな人でした。その歌を戸田さんがここに再現する。ジュディ・ガーランドという素晴らしい歌手がいて、素晴らしい曲がたくさんあったと、再確認していただきたいと思います」とアピールした。



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取材・文:加藤智子 撮影:阿久津知宏




<公演情報>
『虹のかけら~もうひとりのジュディ』



構成・演出:三谷幸喜
音楽監督:荻野清子
振付・ステージング:本間憲一



出演:戸田恵子



ピアノ:荻野清子
ドラム:BUN Imai
ベース:鈴木陽子



【東京公演】
2026年6月19日(金)~7月5日(日)
会場:博品館劇場



【秋田公演】
2026年7月8日(水)
会場:あきた芸術劇場 ミルハス 大ホール



【青森公演】
2026年7月10日(金)
会場:弘前市民会館



【宮城公演】
2026年7月12日(日)
会場:多賀城市民会館 大ホール



【神奈川公演】
2026年7月14日(火)
会場:湘南台文化センター 市民シアター



【愛知公演】
2026年7月16日(木)・17日(金)
会場:刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール



【大阪公演】
2026年7月18日(土)
会場:南海浪切ホール 大ホール



【鳥取公演】
2026年7月20日(月・祝)
会場:とりぎん文化会館 梨花ホール



【岡山公演】
2026年7月22日(水)
会場:岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場



【兵庫公演】
2026年7月24日(金)~26日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール



【福岡公演】
2026年7月30日(木)
会場:J:COM 北九州芸術劇場 大ホール



【熊本公演】
2026年8月1日(土)
会場:熊本県立劇場 演劇ホール



【長崎公演】
2026年8月2日(日)
会場:ベネックス長崎ブリックホール 大ホール



【沖縄公演】
2026年8月9日(日)
会場:那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場



関連リンク

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/nijinokakera-2026/(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2666424&afid=P66)



公式サイト:
https://nijinokakera.jp/



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