優勝は逃したとはいえ、機力は好調な中村颯斗
【記者コラム・三島隆助の思想タイム3.40】
前節の昼間開催(1日が最終日)の優勝戦。3号車の中村颯斗(27)=飯塚・35期・A級=は一度は先頭に立ったものの、結局は3着ゴール。
10線内枠の2号車にはベテランで後続選手が抜きづらい青山文敏がいた。スタートで先手さえ取れたら展開有利に運べる―そんな狙い通りに「スタートは何とか(青山に)先行できた」。そして2周回目に1号車の日室志郎をかわして早々と先頭へ。そこまでは戦前の計算通りに進んだ。
しかし、後続勢の攻めが思った以上に速かった。優勝した5号車の桝崎陽介が3周回目にはすぐ後ろに。「音が聞こえてから(グリップを)開けていききらんかった」。先頭を守れたのは4周回目まで。5周1角で桝崎に切り込まれ、最終1角で6号車の浦田信輔にも抜かれた。
「エンジンは良かったんですけどね…」と力なくポツリ。大きいコースを通ってスピードに乗れる機力はあっただけに、無念さはヒシヒシと伝わってきた。