A級2班に特班後、2場所目のレースに挑む長野魅切
「まさか自分が競輪選手になるなんて」。そう話すのは本格デビューから5場所でA級3班から特別昇班した長野魅切(みぎり、22)=愛媛・127期・A2=だ。
野球をするため大学に進んだが、志半ばで中退。その後は消防士を目指そうとしたが、お世話になっていたトレーナーから競輪選手の道を提案された。「最初は乗り込み練習ばかりで、全くその気にならなかった」が、負けず嫌いの気持ちに火が付いて、いつしか競輪のとりこになっていた。
特班後の初戦だった前回防府は準決7着と大敗。「走り慣れていない33バンクで、相手にうまく走られた」と悔しがったが、「経験の差が出ただけで、力の出しどころさえ間違えなければ通用するはず」と、レースを重ねるごとに少しずつ自信も深まってきた。
「長い距離を踏む自信はあるし、今回は決勝に乗れるように頑張りたい」。養成所時代にゴールデンキャップを獲得した好素材は初日4Rに登場。地元の古川貴之ら九州勢2車を引き連れて、自慢の豪脚を発揮する。