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キリンの“マル秘”特売条件を暴露したオーケーストアの“怪挙”

2008年6月30日 09時00分 (2008年7月31日 00時11分 更新)
「『特売は年間18週限り』とメーカーから規制されましたので、誠に不合理とは存じますが、やむを得ず、キリンビールは年間18週のみの販売となりました」

 中堅食品スーパー、オーケーの酒売り場に前代未聞の張り紙が登場して、知る人ぞ知る話題となっている。

 オーケーストアは「高品質・Everyday Low Price」をスローガンに掲げ、ナショナルブランド商品については地域一番の安値を保証する手法で急成長。酒類販売でも有名で、同社の新用賀店はサントリー「ザ・プレミアム・モルツ」をスーパーのなかで日本一売った店としても知られている。

 そんなオーケーストアの店頭から、キリンビールの商品が姿を消した。

 というのも、冒頭の張り紙でわかるように、キリン商品の特売が年間18週に制限されたため、売り切れ時点で販売終了とせざるをえなくなったからだ。この6月になっても、2月に値上げしたキリンのビール系飲料を値上げ前の旧価格で特売していたが、瞬く間に売り切れ、棚は空っぽ。

 2002年以降、酒の乱売に業を煮やした国税庁の指導を受けたビールメーカー各社は、それぞれに「取引ガイドライン」を設定。特売回数や販促費の支出基準などを自主的に決めて、これを国税庁と公正取引委員会に提出し、その遵守を掲げている。

 キリン、アサヒビール、サントリー、サッポロビールの大手4社がガイドラインに定めた特売条件はほぼ同じで、それがすべての流通企業に適用されるというのが一応の建前だが、肝心の中身については秘中の秘で、表に出ることはなかった。

「特売は年間18週限り」という販売条件を公然と暴露したオーケーの「怪挙」に業界は騒然。キリンは「特売の規制は価格拘束に当たるため行なっていない。あくまで特売の“支援”の回数を限っている」と説明するが、ビール業界の取引ガイドラインをめぐる流通とのせめぎ合いは今後も続くだろう。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 小出康成

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