【アトランタ(米ジョージア州)14日=金川 誉】サッカーW杯北中米大会は15日(日本時間16日未明)、アトランタ競技場でイングランドとアルゼンチンが準決勝で激突する。2002年日韓大会以来の対決で過去対戦成績はイングランドの3勝1分け(PK戦負け)1敗。

60年ぶり2度目の優勝を狙う“母国”に、エースFWメッシ(39)率いるアルゼンチンは02年大会の雪辱をかけて史上3チームとなる2大会連続4度目制覇に王手をかける。両チームが持つ独自の強みを、今大会のスタッツを元に分析する。

 欧州と南米、深い因縁を持つ伝統国同士が、02年日韓大会以来、24年ぶりにW杯の舞台で相まみえる。メッシが「イングランドとは一度も対戦したことがないから特別な試合になるだろう」と心境を明かす大一番。両チームともエースの躍動が勝敗を分かつのは明白だが、その道筋は対照的だ。

 【イングランド】今大会挙げた13得点のうち、ケインとベリンガムの2枚看板で計12ゴールを叩き出している。特筆すべきは、その攻撃スタイルだ。平均17・67回の「Defensive Line Breaks(最終防御ラインの裏にボールを出した回数)」に加え、クロス本数も平均24・5本とともにアルゼンチンを上回る。188センチのケイン、186センチのベリンガムというふたりは、高さに加え、運動量も豊富。最もゴールの可能性が高まるDFライン裏、ゴール前にボールを集めるダイナミックな攻めは迫力十分だ。

 【アルゼンチン】今大会最多17得点。その中心に背番号10、メッシがいることは揺るぎないが、計8選手がネットを揺らす事実は、攻撃パターンの多彩さを証明する。

平均パス成功数は629・17本を数え、イングランドを大きく上回る。チームメートがパスワークとポジションチェンジで守備を揺さぶり、いかにしてメッシを前向きで加速させられるか。組織力でエースの輝きを最大化するスタイルを確立している。

 【メッシに注目】今大会、ひときわ注目を集めているのがメッシの歩行距離だ。準々決勝のスイス戦では、延長を含む120分間の総走行距離10・3キロのうち、半分以上の5・3キロを「歩いて」過ごした。しかし、その間に周囲を鋭く観察し、勝負の分岐点を誰よりも早くかぎ分けている。39歳となっても世界の頂点に君臨し続ける理由は、ここぞという瞬間に爆発するエネルギーの配分にある。試合を決めるのは、走るケイン&ベリンガムか、歩くメッシか。ビッグマッチでの見逃せない注目ポイントとなる。

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