◆サッカー北中米W杯▽準決勝 イングランド―アルゼンチン(15日・アトランタ競技場)

 因縁の対決となった準決勝「イングランド―アルゼンチン」は、前半から“荒れ模様”の展開となった。

 開始4分でアルゼンチンのファウル判定を巡り、一触即発の場面が発生。

その後もファウルで試合が止まる場面が多い試合となった。

 12分にもイングランド代表MFアンダーソンとアルゼンチン代表MFフェルナンデスの2人が双方に倒れ込みながらもみ合いに。前半の給水タイム「ハイドレーションブレイク」まで両チームにシュートが生まれず、闘争心をむき出しにした両チームによる“にらみ合い”が続いた。

 前半33分にイングランドがFKから初シュートを放つと、同38分にはアルゼンチンにも初シュートが生まれた。同37分にはアルゼンチン代表メッシの突破を止めたアンダーソンにこの試合初めてイエローカードが提示された。試合は0―0で前半を折り返した。

 両国はW杯で激闘を繰り広げてきた。1982年のフォークランド紛争を契機とした歴史的因縁もあり、マラドーナの「神の手」と「5人抜き」、ベッカムの退場劇と雪辱のゴールなど、数々のドラマが生まれてきた。

 勝者は決勝でスペインと対戦。敗者はフランスとの3位決定戦に回る。アルゼンチンはイタリア(34、38年)とブラジル(58、62年)の2チームしか達成していない連覇の偉業、イングランド自国開催だった1966年大会以来の優勝を目指す。

 ◆1986年大会以降のアルゼンチン対イングランド

 ▽86年メキシコ大会 準々決勝で激突し、2―1でアルゼンチンが勝利。

後半6分にマラドーナが後に「神の手」と呼ばれたゴールで先制すると、その3分後にはMFホドルからGKシルトンまで5人を抜き去って2点目。W杯史上最も偉大な得点と言われる「5人抜きゴール」で勢いに乗ったアルゼンチンは、2度目の優勝を飾った。

 ▽98年フランス大会 決勝T1回戦で当たり、アルゼンチンがPK戦の末に勝利(スコアは2△2)。イングランドは当時18歳の「ワンダーボーイ」オーウェンが40メートルの距離をドリブルしてスーパーゴールを決めたが、後半開始早々にベッカムがシメオネに報復の蹴りを入れて退場。英メディアから「10人の勇敢な獅子と1人の愚かな若者」と呼ばれた蛮行で、国内から激しい批判にあった。

 ▽2002年日韓大会 1次リーグで相まみえ、イングランドが三度目の正直となる1―0で勝利。札幌ドームで行われた一戦は、前半44分にベッカムがPKからゴール。4年前の悪夢を晴らしたベッカムは「4年前のことを考えると信じられない気持ちだ。長い4年間だった。しかしすべては終わったんだ」と話した。

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