「2026ワールドオールスタージョッキーズ」は22、23日の2日間、札幌競馬場の計4レースで14騎手が出場し覇を競う。「インドのマジックマン」の異名をとるスラジ・ナレドゥ騎手(41)=インド=が初出場。

イツモニコニコでJRA重賞初騎乗する第21回キーンランドC(23日、札幌)なども含め、巧みな手綱さばきで好結果を残すことを誓った。

 アジアの名手は、フレンドリーでハングリーなナイスガイだ。“インドのマジックマン”の異名を持ち、同国史上初となる通算2500勝を挙げたナレドゥ騎手は、念願の初来日を果たして闘志をたぎらせている。

 札幌競馬場に初見参した19日は、胸の前で両手を合わせて軽く会釈しながら「オハヨウゴザイマス!」と笑顔で取材に対応。「日本で騎乗することが昔からの夢でした。来られて光栄です。全力を尽くしたい」と並々ならぬ気合をアピールした。

 大の親日家で親や子供、兄弟を含む家族9人で来日。母国でも日本食をよく食べているという。「すしはエビが好きですが、日本でしか食べられないネタもあると思うので、いろいろ食べてみたいです。もちろんラーメンも。ただ、レースが終わるまでは我慢ですけど」。

札幌で騎乗を終えた後は10日間かけて大阪、京都、東京を観光予定。楽しくグルメを堪能するためにも、“手ぶら”で帰るわけにはいかないのだ。“目標達成”のため? 志願して水曜日は3頭の追い切りに騎乗するなど、準備にも余念がない。

 出場が決まってからは自身のインスタグラムに日本で働くインド人から応援メッセージが届くようになったという。「彼らが競馬場に来て、もし自分が勝ってインド代表として喜びを分かち合えたらうれしい」。文字通り「勝って錦を飾る」気持ちだ。

 重賞のキーンランドCではイツモニコニコの騎乗依頼をもらい、他の騎乗馬も含めて過去のレース映像はチェック済み。「操縦しやすそうな馬で、後ろからよりも好位から運びたいかな。調教師から話を聞いて、馬の良さを引き出したい」と一発を狙っている。もちろん目標はWASJ優勝で、「日本で乗るのが夢だったので、いい成績を残して短期免許の資格(個人5位以内)を取りたい」ときっぱり。インドの至宝が、日本でも真価を発揮する。(坂本 達洋)

 ◆スラジ・ナレドゥ 1985年2月7日生まれ。

インド・バンガロール出身。41歳。25歳の時に同国史上最速となる通算1000勝を達成。2020年から4年連続で年間チャンピオンジョッキーに輝き、インドダービー4勝を含むインドG1を110勝以上、重賞250勝以上を誇る。豪州やフランスなど海外での騎乗経験もあり、昨年の「シャーガーC」でアジア選抜チームのキャプテンとして出場してチームを総合優勝に導く活躍。母国の25/26シーズン(コルカタ冬開催)では110戦52勝でリーディング。父サティシュ・ナレドゥと叔父マレッシュ・ナレドゥは調教師という競馬一家。

 ◆インドの競馬 約200年の歴史を持ち、コルカタやムンバイなど6つの競馬場がある。1981年の第1回ジャパンCには、「インドのシンザン」と注目を集めたオウンオピニオンが参戦して13着に終わったが、日本とは意外に縁が深い。近年では06年の葵Sの勝ち馬ウインレジェンドが引退後にインドで種牡馬入り。多くの活躍馬を送り出すなど成功したほか、14、15年のマイルCSで2着だったフィエロや、21年のホープフルSの覇者キラーアビリティも同国へ種牡馬として輸出されており、日本競馬への関心は高いという。

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