巨人の戸郷翔征投手(26)が31日、左太もも裏肉離れから2か月ぶりに1軍復帰する1日のDeNA戦(京セラD)に向けた決意を熱く語った。チームは28日から甲子園で首位・阪神に3連敗。

4・5差に開いて自力優勝の可能性が消滅し、阪神に優勝マジック21が点灯中だが、「諦めたら終わり」と上を目指すと強調。「年に1回しか来られない方もいる」と残り24試合、逆転優勝へ一戦必勝でベストを尽くすと約束した。

 巨人には戸郷がいる。阪神に重い3連敗を喫した嫌な流れを、56日ぶりに1軍復帰するエースが変える。「うれしい気持ち、迷惑をかけた気持ちもあります。それ以上に支えてくれたトレーナーの方だったり、こうやって足を運んでたくさんの声援をくれたファンの方はリハビリの励みになったので。そこに一番、感謝したいですね」。G球場で遠投、短距離ダッシュなどで最終調整した右腕は今の率直な思いを明かした。

 チームは28日から甲子園での天王山3連戦で3タテを喫し、阪神との差は4・5に開いた。苦しむ仲間の姿は映像で目に焼きつけた。残り24試合は一戦必勝。「ここから直接対決も2試合ありますし、そこでどう勝ち切るか。

諦めたら終わりだと思うので。前を向いて1試合1試合勝ち切れるようにやっていきたい」。目指すは逆転優勝だけ。全員の思いを代弁した。

 7月7日の阪神戦(東京D)で走塁時に左太もも裏を肉離れ。当初9月中旬とみられていた1軍復帰は2週間の前倒しとなったが、「イメージはできていた」と描いた通りだった。「メニューもだいぶ“巻き”でやってもらったり、トレーナーさんに無理を言いながらやったのは承知です。それだけ1軍に帰りたいという気持ちがあったので。単純に野球がしたいというのが一つの思いでした」。勝負の舞台に飢えていた。

 実戦復帰となった26日のファーム・リーグ、中日戦(バンテリンD)では4回61球1安打無失点。通常通りDH制を採用したため、杉内投手チーフコーチは2軍で打席に立ってから昇格させる可能性も示唆していた。

だが、それをせず中5日で1軍復帰。この1週間の練習で打撃、走塁を確認し、「大丈夫です、という話はしました」とGOサインを出した。

 1、2日の京セラDでのDeNA2連戦は今季唯一の大阪での巨人主催。「年に1回しか来られない方もいらっしゃる。その方たちが『来て良かったな』と思える瞬間をつくるのが僕らの仕事。勝ちに突き進むことが一番の喜びだと思うので」。関西のG党の大歓声に応えるつもりだ。

 月が変わり9月。その初戦から再加速したい。「終わるまでは分からないですし、僕らは勝負師なので。勝つことだけを考えて。必ず上を向いてやらなきゃいけない」。

帰ってきた戸郷が強い気持ちを白球に込める。(片岡 優帆)

戸郷に聞く

 ―初の故障長期離脱。

 「今まで野球ができなかった瞬間がなかったので。試合で投げられないつらさだったり、悔しさはありました。そこの責任感はすごく強かったと思います」

 ―6月10日の楽天戦(楽天モバイル)で9回14奪三振完封。負傷した7月7日の阪神戦(東京D)でも5回無安打無失点など好調だったが、現在の感覚は。

 「すごく良くなっている気がします。この2か月、鍛えることしかなかった。いろんなことを見直して、キレだったり、そういう部分につながった。すごく成長したなと思います」

 ―見直した点は。

 「ランニングフォーム、トレーニング量だとか本当にいろんなところにこだわった。キャッチボールもそうですし、これだけ遠投をやったこともなかったので。

1軍でやってみなければ分からないですけど、体が強くなったと思いますし、すごく楽しみです」

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