イタリア代表はどう変わる? 新監督就任濃厚のピルロが語った”...の画像はこちら >>

代表監督就任が近づいているとされるピルロ氏 photo/Getty Images

2020年の指導者論文で明かしたサッカー哲学

アンドレア・ピルロ氏のイタリア代表監督就任が決定的となるなか、伊『La Gazzetta dello Sport』は、2020年にコベルチャーノで提出した指導者論文「Il mio calcio libero(私の自由なサッカー)」を振り返り、そのサッカー哲学を詳しく紹介している。

論文でピルロ氏が掲げたのは、「主導権を握るフットボール」だ。

攻撃ではボール保持を重視し、守備では失った瞬間に即座に奪い返すハイプレスを徹底。「11人全員が攻撃と守備に関わるサッカー」を理想像としてあげ、「ゲームこそがチームの軸であり、組織の中で個の才能を最大限に生かしたい」と記している。

攻撃時は[2-3-5]や[3-2-5]へと可変する流動的な配置を想定。サイドバックが中盤へ入り、ウイングが中央へ絞るなど、選手の特性に応じて立ち位置を柔軟に変えるスタイルを構想していた。最終局面では「最後の30メートルでは創造性と個の才能が主役になるべき」とし、選手に自由な判断を与える考えも示している。

守備ではボールを失った瞬間の「即時奪回(リエグレッシオーネ)」を最重要視。「最も近い選手は無理に奪いに行くのではなく、相手の自由を奪ってミスを誘発する」と説明し、高い位置からのプレッシングを基本戦術に据えた。

さらに、ポジションの固定概念にも否定的だ。センターバックは「最初のゲームメーカー」、サイドバックは状況に応じて中盤や3バックの一角を担い、攻守で役割を変化させることを求めた。現代的なポジションレス志向が、当時から色濃く反映されている。

論文の最後では、「攻撃的で質の高いサッカーは、チームだけでなく周囲にも熱狂を生み出す」と締めくくったピルロ氏。イタリア代表再建という大役で、その理想をピッチ上でも体現できるのか、大きな注目が集まる。

編集部おすすめ