以前、「方向音痴の人にとってのわかりにくいまち」や「非オンチに聞く、方向オンチへの道の教え方」などの記事を書いた。
だが、方向音痴の人自身の証言、あるいは方向音痴を身内や友人に持つ人たちの指摘から感じたのは、方向音痴にはある種の「共通点」があるんじゃないかということだ。

しかも、「立体把握が苦手」とか、「地図を読めない」といった、そういう脳の構造とは別の、何らかの「性格的な共通点」があるような気がするのだ。

自分も含め、方向音痴の人が自覚している、あるいは指摘されがちな性格的な特徴を以下にまとめてみたい。

○意外と頑固&思い込みが激しい
 ・「あれ? 間違えたかも」と思っても、やっぱり着きそうな気がして戻らない
 ・道を間違えた気がしても、折り返すことでさらに間違えそうな気がするから、とりあえずそのまま行く
○意外と生真面目
 ・「まっすぐ進んで」と説明された道がゆるやかにカーブしている時点で、「まっすぐな道なんてないじゃないか」と思い、もうわからなくなる
○そもそも自分で道を覚えようとしない
 ・同行者がいるとき、しかも頼れそうな人の場合には、ちゃんと自分で地図も見てこない。何も考えず、周りを見ず、おしゃべりしていることなどもある
 ・「○○通り」とか、当たり前に知っていて良い大きな通りの名も、日常の中で知らないままスルーする。だから、「○○通り」と説明されると、最初から思考停止&その場ではわかった顔をして聞いておく(それをきっかけに○○通りを覚えようとは思わない)
○意外と疑り深い
 ・「100メートルくらい行ってから右折」などの説明に対し、「ホントに100メートル!? こんなに歩いたのに、まだまっすぐでいいの?」などと不安になってしまい、勝手に曲がったりする
○意外とせっかち
 ・意味不明のところでショートカットし、迷う
 ・なぜか確信を持って、率先して逆方向に進む
 ・看板などをよく見ずに、正面玄関でなく裏口から入ってしまったり、関係者以外立ち入り禁止のところにうっかり入ったり、混んでいるエレベーターを待てずに非常階段を上がったりすることも

以上は、これまでの取材の証言・指摘から見られた特徴だが、「当てはまっていない!」という方はご容赦を。

ちなみに、上記の条件すべてが当てはまる自分にとって、現在、最も重宝しているのが、建物などの目印を確認できるグーグル・ストリートビューとiPhoneの地図アプリ「マップ」だ。

特に後者の場合、現在位置をGPSで探知し、地図上で移動するので、「ホントに? 合ってる?」などとすぐ疑わしく思ったり、真逆に自信を持って進むタイプでも「反対に動いた」「ちょっと目的地から反れた」などがわかるので、大きな間違いをしなくなるので、非常にオススメです。
(田幸和歌子)