【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

今日び、シャコタンってあるんでしょうか? 昔、『シャコタン・ブギ』なるマンガが人気を博していましたが、子ども心に車高を低くする行いは謎だったなぁ……。

これも、謎です。
インテリアブランド「Bauhutte(バウヒュッテ)」が10月より発売しているオフィスチェア『ZAMETAN(ザメタン)』(希望小売価格3万400円/税別)は、座面が低い仕様になっているんです。

オフィスチェアは欧米向けデザインばかり


「ある日の夜、社員が帰ってから全員の椅子の高さをこっそり調べてみました。そうすると、一番低い設定にしている人が半数近くもいたんです。反対に、一番高い設定の人は一人もいませんでした。この発見が『背が低く、足も短い日本人には、椅子が高くて困っている人がたくさんいるんじゃないか』という仮説につながったのです」(担当者)
なるほど。『ZAMETAN』は、短足の日本人(!)向けに開発されたらしい。
椅子の座面を低くしたからこそ、「シャコタン」にもじり「ザメタン」と名付けられたのです。

ここで、オフィスチェア界の現状をご説明しましょうか。インターネット上で主に流通しているオフィスチェアは、ほとんどが欧米向けに海外でデザインされたものだそう。実は、おおむね身長177cm~の人を対象としています。要するに長足&高身長が対象となっているため、平均的な日本人が座ると足がしっかり床に着きません。結果、足の踏ん張りが利かず集中力の散漫に繋がることも。
子どもの勉強椅子に足置き付きが多いのは、このためです。
でも、『ZAMETAN』は違う。座面高(床から実際にお尻がつく座面中央部分まで)は40~50cmに調整可能なため、身長が154cm程度でもしっかり足が着くように設定できる。
【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

他にも、約9cmの肉厚クッションや、8cmの高さ調整ができ取り外しも可能な肘掛けなどを採用し、快適な座り心地と使い勝手を追求しています。
【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

「短足&低身長な日本人が『ゆっくり足をつきストレスなくデスクに向かえること』をテーマにローダウン仕様でデザインした椅子です。日本人には"座面の低い椅子"が必要です」(担当者)

では、座面が低い椅子に座ったとしましょう。
すると、以下の2つのメリットが生まれます。
(1)ソファのように足をゆっくり伸ばせる
【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

「リクライニングしながら全身を深く寝かせることができますので、行き詰ったときのリラックスに最適です」(担当者)
同社調べによると、インターネットで安価に販売される類似サイズのチェアは座面高が「43cm~」程度、脚付きソファは「35cm」程度になることが多いそう。ザメタンは「40cm~」なので、座面を下げるとよりソファに近い座り心地を得ることができます。
(2)しっかり足を床につけて作業できる
【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

「女性や小柄な男性に多いのですが、足が床につかないと太もも裏の血行の圧迫による足のむくみや疲労感、あるいは集中力不足の原因となる場合があります」(担当者)
電車の座席で、退屈した子供が足をブラブラしている様子を想像していただくとわかりやすい。あれ、集中力が散漫になっているからこそです。あの状態を防ぐ効果を、『ZAMETAN』では期待します。


そして、注目はそのデザイン。このオフィスチェア、何かを想起させませんか?
【爆誕】短足な日本人向け「シャコタン」仕様のオフィスチェア

「『ZAMETAN』は、レーシングカーのバケットシートをデザインモチーフにしています。座面が低く、アクセルを踏み込むイメージで足を伸ばせるので、『実際のクルマに近い感覚がある』との感想が寄せられました」(担当者)

最後に、触れなければならない要素に触れておきましょう。椅子の座面を低くしたならば、自ずとデスクも調整する必要が出てきます。
「ご自身の体格のみを基準にして椅子を選定してしまうと、机に向かった時にかえって姿勢が悪くなってしまう可能性があります。そのため、椅子と一緒に使用する机のサイズもしっかり把握する必要があります」(担当者)

なるほど、デスクもシャコタン仕様にするべきなのか……。
ただ、そうすると、短足の日本人にはいいみたいです。
(寺西ジャジューカ)