第５週「信じるんです！」 第３０回 １１月３日（土）放送より
脚本：福田 靖
演出：安達もじり
音楽：川井憲次
キャスト：安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功ほか
語り：芦田愛菜
主題歌：DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括：真鍋 斎
忠彦（要潤）は再び絵筆をとった。
そして、真一（大谷亮平）も帰って来た。
戦争で破壊された生活が再び日常を取り戻しはじめたとき、萬平（長谷川博己）と福子（安藤サクラ）は泉大津に引っ越すことにする。
「まんぷく」が朝ドラらしいなあと思うのは、話を長々引っ張らないことだ。
２話一組のように、翌日話が解決することが多い。例えば、２９話で絵が描けないと苦悩していた忠彦が３話ではもう絵を描き始めた。
翌日解決は単純過ぎるう〜と物足りなく思う人もいるだろうけれど、長く引っ張ると、暗い話だと気が気じゃないし、なんなら忘れてしまうし、さっさと解決して違う話題に進んだほうが気楽に見られるというものだ。
長らく朝ドラを見てきて、そのリズムにすっかり慣れ、シンプルじゃないと逆にいらっとするくらいだ。むろん朝ドラの１５分に限る。なんでもかんでもにそういうものを求めてるわけではない。
「まんぷく」の場合、一番大事なところは「発明」なので、その芽が最終的にどんな大きな花を咲かせるか、
それさえブレてなければいい。
朝顔やヒヤシンスの栽培をしている気分で見られるのが朝ドラにはちょうど良い。そして、朝ドラレビューは、夏休みの観察日記のようなものである。
だから、２９話のレビューで“そのうち福子も、萬平さんは「ふつうの人とは違う」「（夫であり父である）その前に萬平さんは発明家やって」といやというほど思い知らされるに違いない。”と想像したら、３０話で福子はさっさと、萬平さんは発明家だからハンコを作ってるのは仮の姿と背中を押した。ほんとはそれって先に世良（桐谷健太）が言ってたことなんだけど（私は世良を応援しています）。
鳥の絵を好んで描いていた忠彦だが、復帰第一作は ちょっとグラフィックデザイン調になった 魚の群れ だった。
書き始めたときは、素敵な音楽がかかって、陽光がさして、素敵な場面。
その一方で、はんこ屋には陰りが。儲かると知って同業者がたくさん現れ、福子たちの商売の伸びが止まってしまった。まるで朝ドラレビューが人気となったらどこでもやって飽和状態みたいなことだ。
萬平は次の手を考える。
戦争で荒んだ世の中でみんなが喜ぶことができないか「このラーメンみたいに」と、ことあることに「ラーメン」を出してくる。
世良とラーメンを食べながら話していると、世良が泉大津にある軍の倉庫を貸してくれる話をする。内見できない条件付きで（あやしい）。だが、軍の資材を使って発明品ができるかもしれない。
泉大津は、ハナ（呉城久美）が結婚して住んでいる場所でもあり、福子にとっても悪い印象はなかった。
そんなおり、真一が戦争から帰って来た。
人が変わったように明るくふるまう真一。
地獄を見てきた同士、思いを分け合う忠彦と真一。
真一は、みんなに挨拶しないでアトリエから出ていく。忠彦の靴を借りて。
玄関に残された靴の傷みを見て、萬平は真一の辛さを感じる。
モノづくりをしている萬平だからこそ、モノの刻まれた記憶に敏感なのも説得力がある。
彼は戦争に行ってないから、忠彦と真一と完全に思いが分かち合えないが、憲兵隊に拷問された体験があるから、戦争の痛みはわかるのだろう。
戦後、福子たちが立ち上がっていく回想シーンが出てきて、
第６週からは泉大津での新生活がはじまる。予告によると、海がきれいで、清々しい場所のようだ。
どうでもいいけど、忠彦も真一も髪の毛つやつや、さらさら過ぎ！
あと、回想が、ものすごい短い期間にもかかわらずやけに大げさだった。
●ひとり朝ドラ国防婦人会とは。
朝ドラを愛するあまり、気になるところをツッコんでしまうコーナー。
朝ドラによく出てきてヒロインにねちねち言う国防婦人会の人たちになぞらえてみました。
（イラストと文／木俣冬）
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月～土 朝８時～、再放送 午後０時４５分～
◯BSプレミアム 月～土 あさ７時３０分～ 再放送 午後１１時３０分～
◯１週間まとめ放送 土曜９時３０分～
朝ドラ「べっぴんさん」もBS プレミアムで月〜土、朝７時１５分から再放送中。
こちらも戦争から夫が帰って来た。第３０話レビューは
コチラ
１１月５日（月）からはじまる予定だった「あさが来た」が月〜金 総合夕方４時２０分〜２話ずつ再放送は、
国会中継のため、６日からに。
１話
２話
脚本：福田 靖
演出：安達もじり
音楽：川井憲次
キャスト：安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功ほか
語り：芦田愛菜
主題歌：DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括：真鍋 斎
イラストと文／木俣冬
３０話のあらすじ
忠彦（要潤）は再び絵筆をとった。
そして、真一（大谷亮平）も帰って来た。
戦争で破壊された生活が再び日常を取り戻しはじめたとき、萬平（長谷川博己）と福子（安藤サクラ）は泉大津に引っ越すことにする。
忠彦さん、復活
「まんぷく」が朝ドラらしいなあと思うのは、話を長々引っ張らないことだ。
２話一組のように、翌日話が解決することが多い。例えば、２９話で絵が描けないと苦悩していた忠彦が３話ではもう絵を描き始めた。
翌日解決は単純過ぎるう〜と物足りなく思う人もいるだろうけれど、長く引っ張ると、暗い話だと気が気じゃないし、なんなら忘れてしまうし、さっさと解決して違う話題に進んだほうが気楽に見られるというものだ。
長らく朝ドラを見てきて、そのリズムにすっかり慣れ、シンプルじゃないと逆にいらっとするくらいだ。むろん朝ドラの１５分に限る。なんでもかんでもにそういうものを求めてるわけではない。
「まんぷく」の場合、一番大事なところは「発明」なので、その芽が最終的にどんな大きな花を咲かせるか、
それさえブレてなければいい。
朝顔やヒヤシンスの栽培をしている気分で見られるのが朝ドラにはちょうど良い。そして、朝ドラレビューは、夏休みの観察日記のようなものである。
だから、２９話のレビューで“そのうち福子も、萬平さんは「ふつうの人とは違う」「（夫であり父である）その前に萬平さんは発明家やって」といやというほど思い知らされるに違いない。”と想像したら、３０話で福子はさっさと、萬平さんは発明家だからハンコを作ってるのは仮の姿と背中を押した。ほんとはそれって先に世良（桐谷健太）が言ってたことなんだけど（私は世良を応援しています）。
ハンコの次の一手
鳥の絵を好んで描いていた忠彦だが、復帰第一作は ちょっとグラフィックデザイン調になった 魚の群れ だった。
書き始めたときは、素敵な音楽がかかって、陽光がさして、素敵な場面。
その一方で、はんこ屋には陰りが。儲かると知って同業者がたくさん現れ、福子たちの商売の伸びが止まってしまった。まるで朝ドラレビューが人気となったらどこでもやって飽和状態みたいなことだ。
萬平は次の手を考える。
戦争で荒んだ世の中でみんなが喜ぶことができないか「このラーメンみたいに」と、ことあることに「ラーメン」を出してくる。
世良とラーメンを食べながら話していると、世良が泉大津にある軍の倉庫を貸してくれる話をする。内見できない条件付きで（あやしい）。だが、軍の資材を使って発明品ができるかもしれない。
泉大津は、ハナ（呉城久美）が結婚して住んでいる場所でもあり、福子にとっても悪い印象はなかった。
そんなおり、真一が戦争から帰って来た。
人が変わったように明るくふるまう真一。
でも、アトリエで亡くなった咲（内田有紀）が好きだった桜の絵を見て涙ぐむ姿を忠彦にだけ見せる。
地獄を見てきた同士、思いを分け合う忠彦と真一。
真一は、みんなに挨拶しないでアトリエから出ていく。忠彦の靴を借りて。
玄関に残された靴の傷みを見て、萬平は真一の辛さを感じる。
モノづくりをしている萬平だからこそ、モノの刻まれた記憶に敏感なのも説得力がある。
彼は戦争に行ってないから、忠彦と真一と完全に思いが分かち合えないが、憲兵隊に拷問された体験があるから、戦争の痛みはわかるのだろう。
戦後、福子たちが立ち上がっていく回想シーンが出てきて、
第６週からは泉大津での新生活がはじまる。予告によると、海がきれいで、清々しい場所のようだ。
ひとり朝ドラ国防婦人会
どうでもいいけど、忠彦も真一も髪の毛つやつや、さらさら過ぎ！
あと、回想が、ものすごい短い期間にもかかわらずやけに大げさだった。
●ひとり朝ドラ国防婦人会とは。
朝ドラを愛するあまり、気になるところをツッコんでしまうコーナー。
朝ドラによく出てきてヒロインにねちねち言う国防婦人会の人たちになぞらえてみました。
（イラストと文／木俣冬）
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月～土 朝８時～、再放送 午後０時４５分～
◯BSプレミアム 月～土 あさ７時３０分～ 再放送 午後１１時３０分～
◯１週間まとめ放送 土曜９時３０分～
朝ドラ「べっぴんさん」もBS プレミアムで月〜土、朝７時１５分から再放送中。
こちらも戦争から夫が帰って来た。第３０話レビューは
コチラ
１１月５日（月）からはじまる予定だった「あさが来た」が月〜金 総合夕方４時２０分〜２話ずつ再放送は、
国会中継のため、６日からに。
１話
２話
