
この『おとなのおりがみ2』のコンセプトは、“昭和から平成のムーブメントを折る”というもの。
まさに現代の大人なら誰でもが知っている「あった、あった」という懐かしの世界を、折り紙で表現してくれちゃっているのです。昭和は30代以上の世代にとっては懐かしく、20代の以下の世代にとっては逆に新鮮に感じる世界。そして平成のムーブメントでは20代の若い(?)大人の方々にため息ものの作品もあるのです。
『おとなのおりがみ』ではお札で折り紙を折るという楽しさをダジャレとともに紹介してくれたが、この第二弾『おとなのおりがみ2』でもその姿勢は変わらないどころかさらにパワーアップ。掲載されているのは新作19作品+αで、日本のお札のほかドル札、宝くじ、普通の折り紙作品も紹介されている。
まずは昭和を語る上で外せない大阪万博のシンボル「太陽の塔」。
制作資金は20,000円。もうこれは20,000円の投資に値する作品。1万円札のホログラムは太陽の塔を作るためにあったのかと思わせるような出来栄えです。
そしてゲームの世界を大きく変えたインべーダー作品「エンベーダー」、某雑誌でガッツ石松の依頼で作ったという「チャンピオンベルト」ではついに500円硬貨も登場。制作資金11,500円というこの思いもよらない微妙な金額に脱帽。
そして今回の作品の中で私がいたく感動したのが宝くじを使った作品。
「宝くじは色がカラフルで絵がらもいろいろ。お札とはまた違うキュートな感覚を楽しめます」とアル中Masaさん。
が、何がすごいってこの宝くじを使った作品のラインナップは「ラッキー」、「福ろう」、「四つ葉のクローバー」、「あたりめ」と言わずもがなの縁起ものばかり。
アル中Masaさんのダジャレワールドは絶好調です。
実はこの「あたりめ」は、今年春に行われたお札おりがみのダジャレを募集した「駄洒落大賞」で見事大賞を受賞した「学問のするめ」(作者:マッキーさん)にインスパイヤーされてできた作品なのだそう。お札を宝くじに変えて折ったら、「するめ」が「あたりめ」になっちゃうあたりはさすがです。
ちなみに宝くじ売り場で、宝くじで折り紙を折ったらどうなるかを聞いてみたところ、「宝くじで大事な部分は番号が書かれている部分と、見た目では分かりませんが数字などデータが書き込まれているくじの下の部分です。番号の部分が切れたり破けていなければ、折り紙でできる程度の折れ線はまず問題ありません」とのことだった。
私、今年の年末ジャンボは当選番号の発表日まで、「あたりめ」にしてしっかり当選祈願させていただきます。もちろん、別のハズレくじで折っといてそれをお守りにしちゃうっていう手もありますが。
そして最後のトリを飾る作品がエヴァンゲリオンの綾波レイ&アスカ・ラングレー。
これは妥協なし、ダジャレなし、「遊びのつもりなら手を出さない方が身のためです」というアル中Masaさんの渾身の作。リアルタイムでエヴァンゲリオンを見たことがなく、今回の作品づくりのためにDVDを見まくり、どっぷりエヴェの世界にひたりつつ作り上げたというこの作品は、エヴァンゲリオン・ファンからも絶賛の声が上がっているのだとか。
第一弾とはまた違った世界を見せてくれる『おとなのおりがみ2』。
現代に生きる大人なら絶対折りたい、見たい作品に出会えるはずです。
(こや)
・「おとなのおりがみ」紹介ページ
・山と渓谷社HP
・アル中Masaさんのサイト
・エキサイト商品検索『おとなのおりがみ2』
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