Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1214回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、11月1日に公開された映画『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』を大特集。
『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』
志駕晃が手がけた人気小説を原作に、「スマホを落とす」という日常的な災難が、やがて不可解な出来事へとつながっていく様子を映し出した映画『スマホを落としただけなのに』シリーズ。2018年に第1弾、2020年に第2弾が公開され、いずれも大ヒットを記録。その後、韓国で映画化。さらには中国でもリメイク企画が進行するなど、日本のみならず世界中で知られるシリーズとなっています。
そんな「スマホ」映画シリーズ最新作となるのが、『スマホを落としただけなのに~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』。
今作の主人公は、トラウマ級の連続殺人鬼・浦野善治。韓国と日本を舞台に、国境を超えた戦いが繰り広げられます。
『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』のあらすじ
長い黒髪の女性ばかりを狙った、連続殺人事件。被害者は落としたスマホから個人情報を奪われるだけなく、命まで奪われてしまう。
人の心を操る天才的ブラックハッカーでもある連続殺人鬼の浦野善治は、刑事・加賀谷学に一度は逮捕されたものの、刑務所内でサイバー攻撃を計画。警察内部が混乱しているうちに、行方をくらませてしまう。
ある日、日本政府に大規模なサイバーテロが仕掛けられる。その発信元が、韓国・ソウルであることが発覚し……。
『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』のみどころ
主演を務めたのは、成田凌。人の心を巧みに操るブラックハッカーで、黒髪の女性ばかりを狙う連続殺人鬼。この役を演じたことで、成田凌は「第42回日本アカデミー賞」で新人俳優賞を受賞。演技派俳優として知られる彼にとって、浦野役はキャリアを代表するひとつとなりました。今作でも、観客の脳裏に強烈なトラウマを残す怪演をみせています。
そしてヒロインのスミン役に抜擢されたのは、クォン・ウンビ。期間限定の日韓合同アイドルグループとして絶大な人気を誇った IZ*ONE(アイズワン)でリーダーを務めていた彼女が、本作で満を持しての映画デビューを果たしました。
また、加賀谷学役の千葉雄大をはじめ、井浦新、田中圭、白石麻衣、原田泰造など、「スマホ」映画シリーズでお馴染みのキャストが次々登場。
さらに大谷亮平、佐野史郎、真飛聖、猪塚健太、髙石あかりなど新たなメンバーを加わり、ミステリアスでスリリングな「スマホ」映画ワールドを盛り上げています。
第1弾では黒髪の美女が襲われる恐怖を、第2弾では殺人鬼を追う刑事の葛藤を描いた『スマホを落としただけなのに』シリーズ。
そして今作では、“何故、人を殺すのか”という殺人鬼の本質に迫ると共に、“浦野VS加賀谷”という宿命の好敵手の攻防が最終局面を迎えます。
ただ、スマホを落としただけなのに。
そんな一言では済まされない国家を巻き込んだ展開に、手に汗握ること間違いなし。
『スマホを落としただけなのに』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』最新作をより楽しむためのマストチェックな2作
■『スマホを落としただけなのに』
北川景子を主演に迎え、情報化社会やスマホに依存した現代人に潜む“闇”を丹念に描き出したSNSミステリー。身に覚えのないクレジットカードの請求に、ネットストーキング。
スマートフォンやSNSが私たちの生活に浸透している現代だからこそ、誰の身にでも起こり得るエピソードの数々に背筋が凍る思いをする人も多いはず。
■『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
前作で連続殺人事件を解決へと導いた刑事・加賀谷学を主人公に、スマートフォンから迫り来る新たな恐怖を描いた続編。
再び起こった殺人事件の真相に迫るため、刑事と獄中の殺人鬼がタッグを組むという禁断のストーリーにハラハラドキドキ。
緊迫感、恐怖度も前作よりもパワーアップ。見応えたっぷりな一作です。
映画を観る前に、観た後でも楽しめる!志駕晃著の原作小説『スマホを落としただけなのに』シリーズ
第15回『このミステリーがすごい!』大賞最終選考作品「パスワード」を改題し、加筆修正のうえ刊行。累計100万部を突破し、志駕晃氏の代表作となったミステリー小説「スマホを落としただけなのに」シリーズ。
予測不可能なストーリーを軸にネット社会の闇に迫る展開は、生々しくてスリル満点。読書の秋。現実味たっぷりの恐怖に浸ってみてはいかが。
<作品情報>
スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム
2024年11月1日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:
成田 凌 クォン・ウンビ
大谷亮平 白石麻衣 / 井浦 新
佐野史郎 真飛 聖 利重 剛 猪塚健太 髙石あかり
田中 圭(特別出演) 原田泰造(特別出演) / 千葉雄大
主題歌:imase「Dried Flower」(Virgin Music/ユニバーサルミュージック)
企画プロデュース:刀根鉄太
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
音楽:堤博明、カワイヒデヒロ
原作:志駕晃「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」(宝島社文庫)
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝
(C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
<作品情報>
スマホを落としただけなのに(2018年公開)
Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
出演:北川景子 千葉雄大 バカリズム 要潤 高橋メアリージュン 酒井健太(アルコ&ピース) 筧美和子 原田泰造 成田凌 田中圭
監督:中田秀夫
原作:志駕晃『スマホを落としただけなのに』(宝島社文庫)
脚本:大石哲也
音楽 大間々昴 兼松衆
主題歌:ポルカドットスティングレイ「ヒミツ」(UNIVERSAL SIGMA)
配給:東宝
(C)2018映画「スマホを落としただけなのに」製作委員会
<作品情報>
スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年公開)
Blu-ray&DVDリリース デジタル配信中
出演:千葉雄大 白石麻衣 鈴木拡樹 音尾琢真 江口のりこ 奈緒 飯尾和樹(ずん) 高橋ユウ ko-dai(Sonar Pocket) 平子祐希(アルコ&ピース) 谷川りさこ アキラ100% 今田美桜(友情出演) 田中哲司 北川景子(特別出演) 田中圭(特別出演) 原田泰造(特別出演) 成田凌 井浦新
原作:志駕晃「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(宝島社文庫)
監督:中田秀夫
脚本:大石哲也
主題歌:King Gnu「どろん」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
配給:東宝
(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
<作品情報>
「スマホを落としただけなのに」
「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」
「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」
「スマホを落としただけなのに 殺人鬼の誕生」
著者:志駕 晃
宝島社文庫から発売中
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2024「スマホを落としただけなのに最終章」製作委員会
- (C)2018映画「スマホを落としただけなのに」製作委員会
- (C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
- 「スマホを落としただけなのに」(左上)、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(右上)、「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」(左下)、「スマホを落としただけなのに 殺人鬼の誕生」(右下)/ 宝島社文庫
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/