老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、61歳から年金を繰り上げ受給した場合、年金額がどのくらい減るのかについて解説します。

■Q:61歳から繰り上げ受給すると年金はどのくらい減りますか?
「60歳を過ぎていますが、今から繰り上げるとどれくらい減るのか知りたいです」(61歳男性)

■A:61歳から繰り上げ受給すると、年金額は19.2%減額され、本来の年金額の80.8%になります
老齢年金は原則として65歳から受け取れますが、希望すれば60歳以降65歳になるまでの間に、繰り上げて受け取ることができます。

繰り上げ受給をすると、1カ月早めるごとに年金額が0.4%ずつ、繰り上げた期間に応じて減額されます。61歳から受け取る場合は、本来の65歳より4年、つまり48カ月早く受け取ることになります。

減額率は、次のように計算します。

0.4%×48カ月=19.2%

そのため、61歳から繰り上げ受給すると、年金額は19.2%減額され、本来の年金額の80.8%を一生受け取ることになります。

ただし、昭和37年4月1日以前生まれの人は、1カ月当たりの減額率が0.5%となります。生年月日によって減額率が異なる点には注意が必要です。

また、繰り上げ受給をすると、一度決まった減額率は一生変わりません。原則として取り消すこともできません。

さらに、繰り上げ受給を選ぶと、障害年金を請求できなくなる場合があるなど、ほかにも注意点があります。


繰り上げ受給は、早く年金を受け取れる一方で、年金額が一生少なくなる制度です。現在の生活費の状況や今後のライフプランを踏まえて、慎重に判断しましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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