湯浅政明監督による劇場アニメ『犬王』が、“アニメーションのアカデミー賞”とも称される「第50回アニー賞」にて2部門へのノミネートを果たしたことがわかった。作品が「長編インディペンデント作品賞」、脚本を手掛けた野木亜紀子が「脚本賞」にノミネートされており、W受賞に期待がかかる。


『犬王』は、古川日出男の『平家物語 犬王の巻』を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚との強烈な友情と「能楽」の世界を鮮烈な視点で描いた劇場アニメだ。

湯浅監督のもと、脚本を野木亜紀子、キャラクター原案を松本大洋、音楽を大友良英が担当。これらクリエイター陣に加え、犬王役には「女王蜂」として音楽活動をはじめ止まらない躍進を遂げるアヴちゃん、友魚役にはカテゴリーに縛られない表現者として卓越した演技力・歌唱力を持つ森山未來がキャスティングされ、圧倒的な存在感でフィルムを彩る。
2022年5月28日に全国121館で封切られ、観客動員数が24万人、興行収入が3.5億を突破。公開から7か月をこえる今もロングラン上映が続く。

そんな本作が、日本時間1月18日深夜1時頃、“アニメーションのアカデミー賞”とも呼ばれる「アニー賞」において作品が「長編インディペンデント作品賞」、脚本の野木が「脚本賞」に、それぞれノミネートされたことが明らかになった。


湯浅監督作品が「アニー賞」の「長編インディペンデント作品賞」にノミネートされるのは『きみと、波にのれたら』(2021)以来の2度目だ。『アドベンチャー・タイム』でのTV部門監督賞へのノミネートもあわせると3度目を数える。受賞した場合、日本製作の作品としては、2018年の『未来のミライ』(細田守監督/スタジオ地図)に次ぐ快挙となる。

また、野木がノミネートされた「脚本賞」は、宮崎駿監督のもとスタジオジブリが制作した『千と千尋の神隠し』(2002)、『風立ちぬ』(2013)以来となり、こちらにも期待が高まる。

「第50回アニー賞」の受賞作品は、日本時間2月26日(現地時間2月25日)に、アメリカ・ロサンゼルスで開催される授賞式で発表される予定だ。湯浅政明監督による劇場アニメ『犬王』は栄誉に輝くことができるのか、各賞のゆくえに注目だ。


劇場アニメーション『犬王』
■DVD&Blu-ray 発売中/熱狂公開中!
声の出演:アヴちゃん(女王蜂) 森山未來 / 柄本佑 津田健次郎 松重豊
原作:「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出文庫刊
監督:湯浅政明
脚本:野木亜紀子
キャラクター原案:松本大洋
音楽:大友良英
アニメーション制作:サイエンス SARU
配給:アニプレックス、アスミック・エース

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