アフガニスタンで実権を握るイスラム主義組織タリバン暫定政権は、一定の条件で児童婚を公式に認める規定を発表した。



 アフガニスタンの独立系メディアによると、14日発行の官報に、宗教や法律に基づく婚姻やその解消条件についての規定集が掲載された。

この規定では、未成年の少女の婚姻について、本人が意思表示せず「沈黙」した場合は結婚の同意と解釈されるとし、家長である父親や祖父に児童婚を認める権限を付与している。これに対し、人権団体などは「沈黙は同意ではない」と批判。タリバンの女性への措置については、国際社会から非難が続いている。



 イスラーム法学者の中田考氏は、著書『タリバン・フェミニズム リベラルと保守の対立をこえて』(KKベストセラーズ)で、西洋社会の女性観とイスラーム社会に根付いた女性観の根本的な違いを指摘している。本書では、タリバン政権の公式文書「タリバンの思想の基礎」(2009-2010)を引用。これによると、イスラームの女性は母・姉妹・娘・妻として尊ばれる立場にあり、男性は、女性に奉仕し守護する義務を負っているとしている。タリバンの女性措置としてよく知られた「他人の男女の隔離」も、中田氏によれば、もっぱら女性を男性の加害から守ることが目的である。



 イスラーム社会での児童婚や、女性の「沈黙」の意味するところもまた、西洋文化圏とは異なる論理をはらんでいるかもしれない。国際社会には、一元的な断罪ではなく、文化的に一歩踏み込んだ解釈を求めたい。



文:BEST T!MES編集部

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