Text by CINRA編集部
ドラマ『この味もまたいつか恋しくなる』が2026年秋以降にNHK BS、BSP4Kで放送される。
口にした料理や酒がきっかけで、ふと思い出すあの日、あの人とのストーリーをつづった燃え殻の同名エッセイを、『探偵ロマンス』『コトコト~おいしい心と出会う旅~』の坪田文による脚本で映像化。
主演の高橋一生が物書きとして生計をたてる「僕」役を演じ、「僕」が日々暮らすなかで、ふと気づく食にまつわる思い出を描く。60分、全2話。
【高橋一生のコメント】
燃え殻さんの言葉には、日常の中に埋もれているはずの感情や記憶を、そっとすくい上げる力があると感じています。
『この味』もまた、食べ物そのものの話でありながら、そこにまつわる誰かとの時間や、言葉にならなかった思いまで浮かび上がってくる、豊かな作品だと思いました。
物語を読んだとき、味の記憶というものが、単なる懐かしさではなく、そのとき一緒にいた相手の気配や、自分でも忘れていた感情を呼び戻すものなのだと、改めて感じました。
人は何を食べたかだけではなく、誰と食べたか、どんな思いでその時間を過ごしたかを、心に残しているのだと思います。
この作品には、強く声を上げるのではなく、静かに心に触れてくる魅力があります。その繊細さと余白が、この作品の中でどのように立ち上がっていくのか、私自身楽しみにしています。
ご覧になる方それぞれの中にも、きっとふと恋しくなる“誰か”や“ある時間”が立ち上がる作品になるのではないでしょうか。
【燃え殻のコメント】
僕は大してグルメではない。担当の編集者から、「食にまつわるエッセイを書いてみませんか?」と言われたときは、すぐに断ろうと思った。「同じ料理でも、誰と一緒に食べたかで、記憶の残りかたが変わってきますよね」と続けて言われたときに、それはそうかもな、と思って、俄然取り組んでみたくなった。
【ドラマ概要】
文筆業をなりわいにしている主人公の“僕”は、時々仕事に行き詰まる。くっついたり離れたりの彼女との関係は最近微妙だし、うっすら苦手な編集者とも仕事上付き合わないといけないが、何とか折り合いをつけてやっている。
彼女と食べた横浜のシーフードドリアは、熱いソースを白ワインの冷たい酸味で流した。ゴールデン街には、うすいハイボールを飲ませてくれるバーがあったが、中島らもに似たあの店主は今どこにいるんだろう?夜勤終わりによく通っていた牛丼屋もなじみだった店員はもう居ない…これは、僕の「この味」にまつわる8つのストーリー。
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