球界を席巻する支配力を発揮し続けている大谷(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)の衝撃的な活躍に対する反響は、米球界で大きく広まっている。

 なにせ、規格外すぎるのだ。

「1番・投手兼指名打者」で先発した現地時間6月3日のダイヤモンドバックス戦で、投げては6回(89球)、被安打2、6奪三振、与四球1、無失点と好投。打っても4打数3安打(2四球)と計5度も出塁し、攻守で異彩を放った。

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 1試合で6回以上無失点の投手が5出塁を記録するのは、64年9月26日のメル・ストットルマイヤー(ヤンキース)以来、62年ぶり4人目の快挙だ。そんな歴史に埋もれていた“珍記録”を呼び覚ました大谷は、開幕から10登板(61イニング)を消化して、防御率0.74、WHIP0.79、被打率.144、被OPS.435とハイスタッツをマーク。一方で打者としても打率.301、10本塁打、出塁率.420、OPS.941を並べている。この数字を見るだけでも彼の異能ぶりは明らかだ。

 もはや正しい表現の方法が見当たらない――。そんな“次元の違う”大谷の活躍は、メジャーの酸いも甘いも知るレジェンドたちすらも絶句する水準に達している。先のワールド・ベースボール・クラシックではアメリカ代表を率いたマーク・デローサ氏は、MLB公式ネット局『MLB Network』において「マウンド上だけでなく、バッターとしても本当に信じられない存在になっている」と感嘆した。

 自身もMLBで16年のキャリアを築き、メジャーリーグの厳しさは身をもって知っている。だからこそ、漫画やゲームの世界でしか存在しなかった“究極の存在”に昇華しつつある大谷が「信じられない」という。

「彼のやっていることは、メジャーリーガーの90%が12歳の頃にやっていたことと同じだ。

彼らは誰もが地元のリトルリーグで無双してきてる。投手としてノーヒットノーランを達成して、打者として一番ホームランをかっ飛ばす。まさにヒーローだった。そんな低レベルのアマチュア時代なら誰しもが経験した支配者としての姿を、彼は最高峰のメジャーリーグでそのまま続けている。普通なら上のレベルに上がるにつれて、普通は誰もが『投手か、打者か』の選択を迫られるのにね。それだけでショウヘイは違うと言えるよ」

 プロとして生き残るために、誰もが選ばざるを得なかった選択をせず、二刀流を成功させた。そんな大谷の挑戦を「本当に信じられない」と評したデローサ氏は、こうも続けている。

「メジャーに来る誰もが、どちらか片方を選んで間違えるか、片方しか通用しない。それなのに、ショウヘイ・オオタニだけは12歳の頃の『両方でトップに君臨して街のリーグを支配する』という状態のまま……。最高峰のメジャーリーグを1人で完全に支配し続けているんだ」

 野球の本場を支配し続ける大谷。彼が主役として君臨する時代を、文字通り世界の人々が楽しんでいる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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