俳優の田中泯と長塚京三が6月1日、都内で開催された「第35回日本映画批評家大賞授賞式典」に出席。田中が映画『国宝』でゴールデン・グローリー賞、長塚が映画『敵』でダイヤモンド賞を受賞した。
【写真】壇上で田中泯と握手を交わす吉沢亮
日本映画批評家大賞は、1991年に水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子といった映画批評家たちによって設立された、映画人が映画人に贈る映画賞。第35回となる今回は、「問うたびに、深くなる輝き。」をテーマに授賞式が行われた。
トロフィーを受け取った田中は、笑顔を浮かべながらも「実は午前中に畑に半日おりまして、喉が枯れちゃった(笑)。こんな声になっちゃって申し訳ありません」とかすれた声でコメント。そして「23年くらい前かな。生まれて初めて映画に出るということで『たそがれ清兵衛』という映画にいやいや出たんです。一回で辞めようと思って出演したんですが、本当にその経験が忘れられない」と述懐し、「それまで僕は人前で言葉をしゃべるのを避けるようにして生きてきたんです。だんだん今では結構好きな仕事になってきて、『おしゃべりだ』なんて言われるようになってしまった(笑)」と笑った。
『国宝』で主演を務めた吉沢亮も登場し、田中と壇上で握手。吉沢は田中について「スクリーンに映るたびに本当に場の空気を全て支配するような圧倒的な存在感」と表現。そして「泯さんとのシーンは毎回張り詰めるような緊張感があって、恐れだったりいろんな感情を抱えながら、でもそれが僕のお芝居も助けてくださって。本当に泯さんとこの作品でご一緒できたことが素晴らしい経験になりました。
『敵』での演技でダイヤモンド賞(淀川長治賞)に輝いた長塚は「私などは最後の最後にキャスティングされて、監督の指示の通りに動いてセリフを口にしたりしただけで、こんな立派な、私の日頃敬愛する淀川長治先生の名前を冠した賞をいただけるなんて、私がいただけてしまっていいんでしょうか、なんて気持ちになります」と恐縮。
さらに「私は今年で50年目のキャリアですが、長くやってきてよかったと思います」と語り、「おそらく、一番幸せな80歳かもしれません。どうもありがとうございました」と喜びを噛み締めていた。
「第35回日本映画批評家大賞」受賞作品・受賞者は以下の通り。
作品賞:『愚か者の身分』(永田琴監督)
監督賞:永田琴監督『愚か者の身分』
主演男優賞:北村匠海『愚か者の身分』
主演男優賞:吉沢亮『国宝』
主演女優賞:岸井ゆきの『佐藤さんと佐藤さん』
助演男優賞:横浜流星『国宝』
助演女優賞:二階堂ふみ『遠い山なみの光』
ドキュメンタリー賞:『みらいのうた』(エリザベス宮地監督)
アニメーション作品賞:映画『ChaO』(青木康浩監督)
新人監督賞:小島央大監督『火の華』
新人男優賞(南俊子賞):林裕太『愚か者の身分』
新人女優賞(小森和子賞):南琴奈『ミーツ・ザ・ワールド』
脚本賞:熊谷まどか・天野千尋『佐藤さんと佐藤さん』
編集賞(浦岡敬一賞):大川景子『旅と日々』
松永文庫賞(特別賞):NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):田中泯『国宝』
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):長塚京三『敵』
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