すーぱーそに子のコスプレなどで注目を集めているユリコ・タイガー。イタリア人コスプレイヤーとして、先日出演したテレビ番組『Youは何しに日本へ?』でも話題となった。
2013年に「アイドルになりたい」と一念発起して来日し、2014年はじめから本格的に日本でのタレント活動をスタート。夢を叶えたいという彼女に、胸に秘めた思いや将来への展望を尋ねた。

【関連】ユリコ・タイガー、インタビュー写真&コスプレフォトギャラリー

 20才の誕生日を迎える間際に、日本へ単身やって来たというユリコ。それまで海外にすら飛んだことのないという彼女がなぜ日本へ渡ってきたのか。そのルーツを探るべく、日本のアニメとの出会いについて伺ってみた。

 「日本の映画や音楽、アニメが放送されているチャンネルを幼い頃から観ていたんです。
今でも印象に残っているのは『美少女戦士セーラームーン』と『犬夜叉』ですね。特に、セーラームーンの主人公・月野うさぎちゃんは私の憧れです。怖いものにも立ち向かう強さを持ちつつも、時折、おっちょこちょいな表情も見せるのが好きです。性格がどこか自分と重なるんです」。

 月野うさぎと同じくツインテールが象徴的なユリコ、もう一つのお気に入り『犬夜叉』は主人公・犬夜叉のツンデレっぷりがたまらないという。幼い頃から日本のアニメへの興味があったということだが、コスプレをはじめた理由にも迫ってみた。
 「私が日本のアニメを好きだというので、14才の誕生日に友だちから涼宮ハルヒの衣装をプレゼントされたんです。作品はもちろんですが、何よりハルヒの“思いついたらすぐ行動に移す”という姿勢に憧れていたんですね。もらったときは本当にうれしくて、生まれたときから伸ばしていた髪の毛をバッサリ切って、髪型もマネしました」。

 月野うさぎや涼宮ハルヒなど、強い女性への憧れを抱いているというユリコ。コスプレのエピソードにしろ、夢に向かう一心で見知らぬ土地へやってくる決心を固めた姿勢にしろ、その勇気には感服するばかりだ。しかし、自分の国すら出たことのない彼女を、家族はどう見送っていたのか。


 「両親は“あなたの夢を続けて下さい”と言って応援してくれました。イタリアから離れる前、10代のときから日本へ向かうお金を貯めるためにアルバイトをしていたり、日本のマンガなどを扱っていたお店で日本語を学ぶ姿を見守ってくれていたんですね」。

 10代の頃から堅実に自分の夢へとひたむきに進んできた。その第一歩としてアイドルをめざし日本で活動するという目標を達成したが、最後に、今後のさらなる夢や目標を聞いてみた。

 「海外から日本の“萌え文化”に憧れた一人として、世界へそれを発信できるようなオリジナルのアイドルになりたいですね。そのためにまず、歌って踊れるようになりたい。
そして、うさぎちゃんのような主人公として、アニメの中で自分が活躍するというのも大きな夢です」。

 さらに高い目標を掲げながら歩み続けるユリコ・タイガー。夢や目標はいつになっても尽きないが、そのために行動へ移すというのは決して簡単なことではない。見ず知らずの土地で夢を叶えるためにやって来たという勇気を讃えつつ、今後の活躍にも注目していきたい。(取材・文・写真:カネコシュウヘイ)