【写真】30代になった賀来賢人、凛とした大人の佇まい
「自分ひとりじゃまだ未熟だったシンバが、さまざまなことに影響を受けて、どんどん成長していく。シンプルな物語ですけど、生きていくなかで大事なことが、強いメッセージとして響いてくる。そこは時代が変わっても同じだし、ステキだなと思います」と『ライオン・キング』の魅力を語る賀来。
シンバ役をつかんだオーディションについては「声優の経験はなかったので、正直、受かると思っていませんでした」と明かすが、「自分に決まったときは、とてもうれしかったです。ちゃんと自信を持ってシンバをやろうと思いました」と振り返る。
「本当に光栄なこと」という大役をやりきった賀来だが、ディズニー作品の吹替には、身近なところに先輩がいた。ミュージカル『RENT』でも共演している中村倫也だ。『アラジン』から『ライオン・キング』へと、主人公のバトンを受け取る形となった。
「『ライオン・キング』のオーディションの結果を待っているときに、倫也が『アラジン』の吹替をやると知ったんです。当然、『自分もやりたい!』と思いましたが、そのときはまだ決まっていなくて(苦笑)。
「収録はすべてが驚きでした。声優さんの力のすごさを改めて知りましたが、今から僕が声優さんのテクニックを真似ようとしても無理。その技術は、やっぱり普通のお芝居とは違うので。でも、表現という意味では同じだとも思うんです。最初は戸惑いもありましたが、途中からは、どんどんシンバとして、『ライオン・キング』の世界に入っていきました」。
初の吹替で活きたのは、俳優として培ってきた自分の力だった。「歌にしても、ミュージカルのときもそうですが、芝居の一環として言葉に音を乗せていったので、気持ちよくやらせていただきました。
映画『ライオン・キング』は全国公開中。