北朝鮮の過酷な人権侵害の実態を伝える証言が、また一つ明らかになった。元脱北者の女性・ユミン氏(仮名)が北朝鮮関連の専門YouTubeチャンネル「チュ・ソンハTV」に出演し、16歳のときに中国から強制送還された後に経験した、収監施設での凄惨な人権蹂躙の実態を語った。

動画内でユミン氏は、中国の延吉拘置所や図們辺境収容所を経て、北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)にある茂山(ムサン)保衛部に強制送還された当時の記憶を振り返った。施設に到着するやいなや、待っていたのは尊厳を徹底的に踏みにじる「裸体検査」だった。さらは、脱北者が中国から密かに持ち込んだ現金を隠し持っていないかを確認するための、執拗な「排泄監視」だったという。

ユミン氏は、「独房の中で排便する姿を、看守たちがすぐ目の前でじっと監視していた。体の中におカネが隠されていないかを見るためだった」と証言。あまりの恐怖と精神的屈辱から極度の便秘に陥り、「22日間も排泄ができなかった」と、当時の凄まじい心理的苦痛を吐露した。

当時16歳の未成年だったユミン氏に対し、収監施設側による容赦ない待遇が続いた。北朝鮮では17歳(数え年を含む)を過ぎると労働鍛錬隊などの過酷な監獄に送られるため、周囲の常連送還者から「生き延びたければ年齢を一つ偽れ。さもなければ生きて出られない」と忠告を受けたという。

年齢を偽ったことで辛うじて監獄行きは免れ、オンソンの孤児院へと移されたが、そこも名ばかりの施設だった。管理者は実質的に機能しておらず、収容された子供たちが自ら庭で農作業をし、草をむしって飢えをしのぐという、放置された劣悪な環境だった。

ユミン氏はその後、施設を脱走して一度は実家へと戻ったものの、精神的なトラウマと北朝鮮社会での困窮から、再び命がけの再脱北を敢行し、今は韓国で暮らしている。

国際社会が北朝鮮の人権状況に対して懸念を強める中、今回の証言は、特に女性や未成年者に対する強制送還後の人権蹂躙がいかに日常化しているかを改めて浮き彫りにした。

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