ロシアの最も緊密な同盟国であるベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領が、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、過去の「厳しい発言」を公開の場で謝罪した。両国首脳の間ではここ数カ月、軍事的威嚇とも受け取れる応酬が続いており、今回の発言は異例の「軌道修正」として注目を集めている。
ルカシェンコ氏は、中東メディア「アルアラビーヤ」とのインタビューで、「もしウォロディミル・オレクサンドロヴィチ(ゼレンスキー氏)が私の言葉で傷ついたのであれば、謝罪する」と述べた。ベラルーシ国営ベルタ通信が伝えた。 ただ、その謝罪は全面的なものではなかった。 ルカシェンコ氏は、自身の強硬発言の背景として、ウクライナ側からの脅迫があったと主張した。 「(ウクライナ側から)『我々には500の標的がある』『ルカシェンコがどこにいるかも知っている』『明日にもミサイルや無人機で攻撃する』という発言があった」 と述べ、「脅されたから応じただけだ」と正当化した。 この「500の標的」発言は、ウクライナ無人システム軍司令官ロベルト・ブロヴディ少将によるものとみられる。同司令官は先に、ベラルーシが戦争に本格参入した場合に備え、同国内の約500カ所の軍事・戦略目標を特定済みだと警告していた。 これに対し、ルカシェンコ氏は今月初め、「我々にも非常に重要な標的があり、その正確な座標も把握している」と反撃。ウクライナ国内の要人や重要施設への攻撃能力を示唆し、緊張を高めていた。 もっとも、ゼレンスキー大統領本人が「ルカシェンコがどこにいるか知っている」と直接発言したことは確認されていない。ルカシェンコ氏は、ウクライナ軍関係者による警告を「ゼレンスキー側からの脅迫」として一括りにしている可能性がある。 一方、ゼレンスキー氏は今年に入り、「ロシアはベラルーシを戦争に引き込もうとしている」と繰り返し警告してきた。
ロシア軍は2022年の全面侵攻時、ベラルーシ領内を経由して首都キーウ方面へ進軍した経緯があり、現在もベラルーシ国内にはロシアの戦術核兵器が配備されているとされる。
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