テレビドラマでも人気の内田康夫原作のミステリー小説・浅見光彦シリーズ。
主人公の浅見光彦が東京都北区在住ということをご存じだろうか? そして彼が住む街を舞台に、“ミステリーウォーク”なるイベントが毎年5月に開催されている。
ミステリーウォークとは、参加者が探偵となって、配布される「ミステリー手帖」を片手に、ヒントを探しながら街を歩き、謎を解いていくイベント。私の自宅から割と近いということに気づき、参加してみた。
まずは手帖をJR王子駅で入手。この手帖には街の地図と、謎を解く手掛かりとなる小説仕立てのプロローグが書かれており(もちろん浅見光彦が登場)、文章中の数字・文字が抜けた部分を歩いて捜査。パズルのマスに書き込めば、解答となる文章ができあがる。今年は「記憶の中の公園」篇と題され、テーマは公園のようだ。
まず向かったのが平塚亭という老舗の和菓子屋。ヒントがあるわけではないが、浅見光彦の大好物の豆大福が売られているのだ。
店内にはやはり手帖を持った人でいっぱいで、お目当ての豆大福はすでに売り切れていた……ショック! ショーケースに残っていたのは光彦の母が大好物のみたらし団子のみ。
ちょうど近くの旧古川庭園でバラフェスティバルが開催中だったため、いつも以上に観光客で賑わっていたようだ。
その後は霜降銀座・染井銀座という商店街へ。
狭い道幅に大勢の人が溢れていた。
汗だくになりながらようやくマスが埋まり、解答が完成。すでに日が暮れ、休憩を入れて4時間もかかってしまった。へとへとに疲れたけど、謎が解けた達成感はひとしお。
このイベントを主催している「名探偵★浅見光彦の住む街」実行委員会の中村歌子さんに話を聞いてみた。
今年で通算11回目となるこのイベント、第1回目は小学生の子供に「歩かなくても答えがわかったよ」と言われるほど簡単なものだったらしい。3回目から今の実行委員会が主体となり、「浅見光彦になったつもりで 歩いてもらうため、簡単には解けないように設定しました」 それでも今年はやや短縮バージョンらしく、かかる時間は2〜3時間程度が目安だとか。
“ウォーク”なのに自転車を使って、4時間かけた私って探偵失格?
手帖は全て実行委員の方々が作成しているのだが、浅見光彦ファンだけあってプロローグはさすがのおもしろさ。内田康夫先生が監修 し、チェックしてくれてるのでファンなら必読だ。
昨年は解答者数が2000人を超え、今年は内田先生作家生活30周年とあって、さらに盛り上がったことだろう。
「先日はファンクラブの方が団体で来られました」
限定された地域で11回もやっているとネタがなくなりそうな心配もしてしまうが、
「アイデアのストックはたくさんあります。すでに来年の構想もあるんですよ」
とのこと。
来年はどんなミステリーが展開されるのか、楽しみだ。
(いなっち)
※ミステリーウォーク2010 「記憶の中の公園」篇は5月30日までの開催。
手帖の配布箇所:霜降銀座・染井銀座各指定店・北区飛鳥山博物館・滝野川図書館・滝野川会館・北区防災センター・JR上中里、駒込、王子の各駅・東京メトロ南北線西ヶ原、駒込、王子の各駅
主人公の浅見光彦が東京都北区在住ということをご存じだろうか? そして彼が住む街を舞台に、“ミステリーウォーク”なるイベントが毎年5月に開催されている。
ミステリーウォークとは、参加者が探偵となって、配布される「ミステリー手帖」を片手に、ヒントを探しながら街を歩き、謎を解いていくイベント。私の自宅から割と近いということに気づき、参加してみた。
まずは手帖をJR王子駅で入手。この手帖には街の地図と、謎を解く手掛かりとなる小説仕立てのプロローグが書かれており(もちろん浅見光彦が登場)、文章中の数字・文字が抜けた部分を歩いて捜査。パズルのマスに書き込めば、解答となる文章ができあがる。今年は「記憶の中の公園」篇と題され、テーマは公園のようだ。
まず向かったのが平塚亭という老舗の和菓子屋。ヒントがあるわけではないが、浅見光彦の大好物の豆大福が売られているのだ。
店内にはやはり手帖を持った人でいっぱいで、お目当ての豆大福はすでに売り切れていた……ショック! ショーケースに残っていたのは光彦の母が大好物のみたらし団子のみ。
ちょうど近くの旧古川庭園でバラフェスティバルが開催中だったため、いつも以上に観光客で賑わっていたようだ。
その後は霜降銀座・染井銀座という商店街へ。
狭い道幅に大勢の人が溢れていた。
さすがに自転車では移動しづらいので徒歩にチェンジ。手帖を見せるとサービスしてくれる店も多い。メロンパン専門店の「メロンパンクラブ」でメロンパンを買い、ラスクを1袋いただいた。焼き立てのメロンパンを食べながら商店街をブラブラ散策、いや捜索。ヒントはやけにあっさりと見つかっていく。ずいぶん簡単だな、こりゃ。が、商店街を出た後、今年のテーマとなっている公園周辺に移動したとたん捜査が難航。道を間違えたり、書き込んだヒントの間違いに気づき何度も引き返すはめに……。「内田先生ごめんなさい、私なめてました」と心の中で謝る私。
汗だくになりながらようやくマスが埋まり、解答が完成。すでに日が暮れ、休憩を入れて4時間もかかってしまった。へとへとに疲れたけど、謎が解けた達成感はひとしお。
商店街を散策したり、史跡や名所も観光できて、一日中楽しめるイベントだ。
このイベントを主催している「名探偵★浅見光彦の住む街」実行委員会の中村歌子さんに話を聞いてみた。
今年で通算11回目となるこのイベント、第1回目は小学生の子供に「歩かなくても答えがわかったよ」と言われるほど簡単なものだったらしい。3回目から今の実行委員会が主体となり、「浅見光彦になったつもりで 歩いてもらうため、簡単には解けないように設定しました」 それでも今年はやや短縮バージョンらしく、かかる時間は2〜3時間程度が目安だとか。
“ウォーク”なのに自転車を使って、4時間かけた私って探偵失格?
手帖は全て実行委員の方々が作成しているのだが、浅見光彦ファンだけあってプロローグはさすがのおもしろさ。内田康夫先生が監修 し、チェックしてくれてるのでファンなら必読だ。
昨年は解答者数が2000人を超え、今年は内田先生作家生活30周年とあって、さらに盛り上がったことだろう。
「先日はファンクラブの方が団体で来られました」
限定された地域で11回もやっているとネタがなくなりそうな心配もしてしまうが、
「アイデアのストックはたくさんあります。すでに来年の構想もあるんですよ」
とのこと。
来年はどんなミステリーが展開されるのか、楽しみだ。
(いなっち)
※ミステリーウォーク2010 「記憶の中の公園」篇は5月30日までの開催。
手帖の配布箇所:霜降銀座・染井銀座各指定店・北区飛鳥山博物館・滝野川図書館・滝野川会館・北区防災センター・JR上中里、駒込、王子の各駅・東京メトロ南北線西ヶ原、駒込、王子の各駅
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