日本だと、仮面ライダー、ハローキティ、ポケモン、アメリカだとトムとジェリー、バットマン、サウスパークなど、昔から様々な国で、様々なキャラクターがブームとなり商品化されてきました。

さて、カンボジアはどうかと言うと、実は自国産の人気キャラクターはまだまだ出てきておらず、海外からの人気キャラクターがテレビやインターネットを経由してこちらに流れ込んできています。

それらの主な理由として、長らく続いた内戦が原因で、マンガ、テレビ、映画、ゲーム等など、様々なメディアの浸透、登場が遅れてきたことが影響していると思われます。

そんな中、近隣諸国から輸入されてきた様々な人気キャラクター商品もだんだんと増えており、ローカル市場に行くと様々な商品が販売されています。過去に遡ってカンボジアで流行った人気キャラクターを思い出してみると、トムとジェリー(今も変わらず人気)、花より男子(こちらでは台湾リメイク版が放送されていたため有名)、ベンテン(Ben10、アメリカのアニメ)、ハローキティ(今も変わらず人気)、そして最近だとアングリーバードと続いています。

そのアングリーバード、ご存知の方も多いとは思いますが、フィンランドのロビオモバイル社が2009年12月よりアイフォン向けにアプリゲームとして開発、その後アンドロイドやパソコンでも発表され、現時点にて世界で12億ダウンロードもされたと言う恐るべきゲームなのです。

そのアングリード、1〜2年ほど前から、カンボジアにも流れ込みはじめ、現在もローカル市場で幅を利かせています。実際、どんな商品が市場に出ているかと言うと、Tシャツや帽子、バッグなどのファッショングッズはもちろん、文房具、人形、テーブル、携帯電話まで販売されています。そしてここからがコピー王国カンボジア、版権なんてなんだそりゃと、さらにエスカレートして登場してきたのがアングリーバード無料英語学校。学校ロゴはきっちりと、アングリーバードの赤鳥が描かれ、ロビオモバイル社からは特許問題でいつ突っ込まれてもおかしくないレベルの学校です。
さすがにそれはダメだろうと、珍しくカンボジアの新聞でも非難されたのですが、そこはさすがにカンボジア人、新聞社のインタビューに対して学長は、“子供たちに興味を持ってもらうために、この名前にしただけだから、会社から申し立てがあればいつでも名前変えるよ~”と、さらっと悪びれないコメントを発言。周りも、まーそう言うのならいいのかもなーとそのままスルーとなったのです。
ちなみに、市場に出回っているそれら商品、学校にしても、もちろんロビオモバイル社から正規ライセンスが与えられている物は皆無に近く、中国や他のアジア諸国からのクオリティの低いコピー物の流出品であったり、ウェブサイトからデザインだけを勝手にダウンロードして新商品を開発、最終的には自分たちでデザイン加工して店頭に並べたりしているのです。中にはカンボジア語もタイプされたカンボジア限定アングリーバード紳士用パンツ等もあります。
それにしても成人用とは、驚愕のブームです。
アングリーバードフリークの方、ご興味ある方、是非カンボジアの市場に行ってみてください。様々なアングリーバードが発見できます。
(クロマー/西村清志郎)
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