まず日本人は清潔さ、正確な情報、快適さ、日本語の情報、卓越した質のサービスを求めるという。滞在は街やショッピング、美術館をガイドツアーで巡り、朝食は6時〜9時。昼食は12時ちょうど、夕食は19時ちょうどに取る。平均4.8泊し、1人1泊当たり186ユーロ(約2万4000円)費やす。握手をするのはまれだが、おじぎは日常的で、満足できなかった場合、決してその場で文句は言わず日本に帰ってから批判すると書かれている。
同じアジアの国でも、中国人観光客になるとフレンドリーさと手際の良さ、母国語での情報サポートを求める傾向にあるそうだ。滞在はルーブル美術館とベルサイユ宮殿を訪れ朝食は7時〜8時、昼食は12時〜13時、夕食は18時半から20時に済ます。平均6.7泊して1泊当たり費やす額は171ユーロ(約2万2000円)。シンプルな笑顔と中国語で「こんにちは」と言えば十分に満足し、ショッピングや有名ブランドのぜいたくをとても愛好するとしている。
フランスのお隣、ドイツ人は情報の分かりやすさと正確さ、お買い得さ、流暢な英語、快適さ、清潔さを求める。
イタリア人は家族で行えるアクティビティ、イタリア語の習熟、お買い得さを求める。遊園地を訪れ朝食は7時半〜8時半、昼食は12時〜14時、夕食は20時〜21時半に取る。平均4.6泊し、1日当たりの支出額は135ユーロ。性格はくだけているが短気。エクスカーションを好むという。
ドーバー海峡を隔てて隣の英国人は、笑顔とフレンドリーさ、温かいもてなし、遊び心を求め、遊園地や文化イベント、スポーツ、展覧会を訪れる。朝食は7時半〜8時半、昼食は12時半〜13時、夕食は18時〜19時。平均3.5泊して1泊当たり145ユーロ(約1万9000円)費やす。
英語圏でも米国はまた異なり、個別的な要求に合わせたサービスと滞在レベルに沿ったアドバイスや配慮、素早い対応、流暢な英語を求める。公園や庭園を訪れグルメ探求の滞在をする。朝食は7時〜8時、昼食は12時〜13時、夕食は18時。平均6.7泊し1日当たりの140ユーロ(約1万8000円)費やす。態度はとても直接的で付き合いは容易。スマートフォンやタブレットを広範囲に使い、情報を探すためにWi-Fiを求めるとしている。
南米のブラジル人は、フランス人と簡単な意思疎通を図ろうとし、夜間に外出し公園や庭園を訪れる。朝食は7時半〜8時、昼食は13時、夕食は21時。平均6.6泊し1日当たり167ユーロ(約2万2000円)費やす。コミュニケーションは温かで付き合いやすい。
それぞれ比べてみると、同じ欧州内の国から訪れる観光客は距離が近いこともあり、滞在期間は短めで支出額も少なめ。一方でアジアやアメリカ大陸など遠方から訪れる場合、滞在期間は長めで消費額も多い。滞在の仕方や食事の時間もお国柄を反映して異なっている。
そしてフランス人観光客にも触れており、彼らは平均3.1泊し消費額は87ユーロ(約1万1000円)。外国料理のレストランへ行き、独立した滞在を好む。家族で過ごす休暇を多く取る。親しみやすいが、細かなところまで目を配り文句を増やすとしている。フランス人はフランス人にとってコミュニケーションは取りやすいが消費額が断トツに低く、クレームの多い客と言えそうだ。
(加藤亨延)
■参照ページ
パリ・イル・ド・フランス商工会議所
http://www.cci-paris-idf.fr/
国別動向(Do you speak touriste?)
http://doyouspeaktouriste.fr