「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

"庶民の味"と言えば、何を思い出します? 餃子だとかラーメンなんて話もありますが、私は「コロッケ」を挙げたい。近所の惣菜屋で何となくコロッケを買って帰り、テレビを観ながらおもむろにムシャリ。
至福です。
というわけで、「日本コロッケ協会」なる組織とも不思議な縁で親交ができました。以前、コネタでも何度か記事にしています。

「究極のコロッケを食べてほしい」と連絡が入る


そして先日、コロッケ協会からこんな連絡が届いたんです。
「このたび、日本コロッケ協会の会長が出逢ってしまった"究極のコロッケ"を食べていただきたく、ご相談のメールを差し上げました。正直、めちゃくちゃ美味しいです。おごりますので!」
「おごり」と言われたら、黙ってられない。それに、コロッケだからそんな高価なわけがなく、そこまでご負担をかけないでしょう。

……と思いきや、同協会が推すコロッケの情報を調べてみると、我々が想像するようなものとは明らかに違うみたい。まさに、「究極」でした。
提供するは、東京赤坂にて営業する名店「TAKAZAWA BAR」。米グルメ雑誌『FOOD&WINE MAGAZINE』で「人生を変える世界のトップレストラン10」に選出されたシェフ・高澤義明氏が今年の2月にオープンしたバーです。
このお店による"究極のコロッケ"の正式なメニュー名は、『TAKAZAWAプレミアムクロケット』。
価格は2個で1,500円(税抜)とのこと。
正直、思ってたのと違う……。なんか、凄そう! というわけで食欲と興味欲を携え、ゴチになって来ようかと思いますよ!

こんなコロッケ、食べたことない!


さぁ、コロッケ協会・事務局長の竹内氏とともにお店へと到着しました。お店は、非常に洒落た雰囲気。ここで、どんなコロッケをいただけるというのか……? まずは、厨房にお邪魔させていただきました。
「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

そこには、油の中で泡をパチパチ弾かせながら揚がりを待つコロッケの姿が。ここから5分待つと出来上がりらしいです。じゃあ、出来上がりまでの模様は連続ショットで。
「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

油からすくい出し、ソースに付け、味をつけ炒ったパン粉(自家製の国産小麦を使用)にまぶして、完成!
「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

かぁ~、たまらないよ。期待値は上がる一方!

というわけで、カウンターへ待ちに待った"究極のコロッケ"がやって来ました。
「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

では温かいうちに、いただきます! ……おわっ、クリーミィ。そんで、超ウマイ! でも、コロッケによくある"おイモがいっぱい"的な料理じゃない。なんだ、この馴染みのない旨みは?
実はですね、このコロッケにはトリュフと白レバーが入っているんです。
どうりで、全く既知感のないテイストだと思った。口の中に真っ先に広がったのは、トリュフの香りでした! 白レバーのジューシーさも見逃せないよ!!
「コロッケの概念を覆している」専門家が断言する"究極のコロッケ"を食べてきた

っていうか、おイモ自体も極上品。これは、高澤シェフが選定した「インカのめざめ」なる品種のジャガイモで、その時に最も旬の産地から取り寄せ、使用しているそうです。
もちろん、ソースも良い。バルサミコ、たまり醤油、小麦を用い、和風なテイストに仕上げています。

高澤シェフ ソースは、下町のレバカツの味をイメージしているんです。少し甘辛いですよね。
――あぁ~、なるほど。あとパン粉や衣も香ばしくて、今までにない感じです。

高澤シェフ ビールのあてにいいですよね。赤ワインでもいいし。
――たしかに!

なぜ、"究極のコロッケ"開発に着手したのか?


――まさに"究極のコロッケ"と呼ぶにふさわしいコロッケをいただきました。ところで、そもそも何故コロッケをメニュー化しようと考えたのでしょう?
高澤シェフ コロッケ王子の影響ですね。


――ん? すみません、「コロッケ王子」とは……?
竹内事務局長 うちの協会で、一年で2,000~3,000個もコロッケを食べるおかしい人がいるんです(苦笑)。
高澤シェフ もともと、当店では白レバーのカツをメニューとして出していたんですが、それをブラッシュアップし、新しいメニューを作りたかったんですね。それともにコロッケ王子との親交があり、自然とコロッケの形になっていったんです。

――なるほど(笑)。高澤シェフご自身も、コロッケはお好きなんですか?
高澤シェフ 好きです。僕は、毎日食べてるわけじゃないんですが(苦笑)。

日本コロッケ協会も大推薦!


このコロッケ、文句なしに美味しいです。新境地です。私が思うに、最高でした! でも、専門家の意見も聞いてみたい。日本コロッケ協会・事務局長の竹内さん、このコロッケにはどういう感想を抱いてます?

竹内事務局長 コロッケの概念を覆してると、僕は思うんですね。そして、コロッケの可能性を広げてくれている。既成概念としてのコロッケって、主な具材はジャガイモですよね。


――あとは、せいぜいひき肉くらいですよね。
竹内事務局長 でも、それらの一歩以上に上を行った新しいコロッケの形。コロッケに対するアンチテーゼみたいなものまで見せてくれていると思います。

――「もっと自由にしていいんだよ」という。
竹内事務局長 そう。このコロッケは"コロッケ界の革命児"です!

――定形としてあるコロッケの概念だけでなく、「もっと自由な発想してみたら?」という提案というか。
竹内事務局長 そう。シェフ一人ひとりに「もっと自分のスキルやクリエイティビティを反映したコロッケを作ってもいいんじゃない?」と迫っています。

――たしかに。あんなコロッケ、初めて食べましたもん!
竹内事務局長 ですよね。僕もビックリしました。年間2,000~3,000個のコロッケを食べるうちの会長が「今までに全く無い!」って言うんですから。
「革命が起きた!」って(笑)。

もう一度、具材について再確認しましょう。トリュフ、白レバー、厳選されたジャガイモ……。それらを用い、世界的シェフが確かな腕で作ってくれた"究極のコロッケ"。2個で1,500円の価格設定をどう感じるかは人それぞれですが、私は大満足です。今度は"おごり"じゃなくて、自腹で食べに行こうかしら!

高澤シェフ リピートしていただけるお客様は多いです。1回食べて「また食べたい!」と、もう1度来て食べていただけて。やはり、うちの看板メニューですから。

ごちそうさまでした。また、必ず来ます。おおきに!
(寺西ジャジューカ)

「TAKAZAWA BAR」
東京都港区赤坂3-6-10枡よしビル1F&2F
TEL:03-5797-7340
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