
10月5日より発売される「マルちゃん正麺 カップ」。金色のパッケージがまぶしい。
袋麺市場に革新をもたらした「マルちゃん正麺」が、10月5日からついにカップ麺化され発売した!
先日の記事では特別に入手して食べてみたが、そのうまさは圧倒的。
今回の発表会で、美味しさの秘密が明かされるというので行ってみた!
冒頭、東洋水産の常務取締役・沖斉氏があいさつで「カップ麺市場においても新たな革新、市場の活性化を目指した今までにない画期的な商品が目標です」と明言する気合いの入りよう。
やはり、ただの新商品というわけではないようだ。
続いて壇上に立った同社の加工食品事業本部執行役員本部長・中山清志氏からは「そのまま容器に入れてしまえばカップ麺になるのではないかと思う方が多いのではないでしょうか」と先制パンチ。
正直に言って、麺は袋麺の「マルちゃん正麺」と同じと思っていたが、どうやらそうではないらしい……。

ついにお披露目となった「マルちゃん正麺 カップ」。左は東洋水産の常務取締役・沖斉氏。
「袋麺」と「カップ麺」でまったく違う麺の製法
中山氏によると、袋麺の『マルちゃん正麺』の製法そのままでは、カップ麺はできないという。
「袋麺の『マルちゃん正麺』は、最終的に家庭で麺をゆでることで、おいしく召し上がることができます。しかし、カップ麺はお湯をかけて麺を戻すという作り方ですので、ここに大きな違いがあります。この調理方法の違いが大きな壁となりました。そこで、袋麺の製法とは全く違う新製法に4年の時間をかけて取り組んでまいりました」
そもそも、袋麺の製法を流用することが難しかったのだ!

「マルちゃん正麺 カップ」の新製法とこだわりを説明する、東洋水産の加工食品事業本部執行役員本部長・中山清志氏。
麺・スープ・具材すべてにこだわって完成した「マルちゃん正麺 カップ」
4年をかけてたどり着いた新製法、それが特許「生麺ゆでてうまいまま製法」だそうだ。製法の詳細も中山氏は語ってくれた。
その内容をまとめると、下記の三点となる。
・通常のカップ麺製造で行われている、麺を「蒸す」工程を、「ゆでる」ようにしておいしく。
・高度な乾燥技術によって、おいしさを保ちながら短時間で乾燥。
・麺にマイクロサイズの微粒子を配合することで、乾燥後、多孔質にして、戻りのよさ、麺のなめらかさ、コシを追求。
これによって、カップ麺では今までにないくらい生麺に近い食感が得られるようになったとのこと。
ただ、麺だけではない。お湯を入れただけで「新たな革新」を感じるカップ麺にするためには、スープ、具材もこだわってこそ完成となる。
「マルちゃん正麺 カップ」は、「芳醇こく醤油」「香味まろ味噌」「濃厚とろ豚骨」の3種類だ。
「スープの一番のこだわりは、すべて自家製だしとなっていることです。自社工場でガラや香味野菜をじっくりと炊き出して、味わいのあるコクの深いスープに仕上げました。具材も、醤油には噛んだ時に肉の旨味がたっぷり感じられる新しいチャーシューを開発。味噌は、フリーズドライで大切りの野菜ブロックを使用しております。豚骨は食べごたえのあるチャーシューに、たっぷりのネギが入っております」(中山氏)

新商品を漢字一文字で表すと「革」。相当な自信を持っての発表だということがうかがえる。
ここまでこだわり抜いた背景には、カップ麺市場にマンネリ感があったからだという。東洋水産が独自に行った調査によると、約80%の人が「カップ麺にマンネリ感を覚えている」と回答したそうだ。
食べてわかる味の違い
おみやげとしてまた「マルちゃん正麺 カップ」をもらったので、改めて食べてみた。

「マルちゃん正麺 カップ」芳醇こく醤油、香味まろ味噌、濃厚とろ豚骨の3種類。
やはり麺の美味しさが際立つ。従来のカップ麺は、生麺との食感の差が明確で、“カップ麺の麺を食べている”という感覚だったが、「マルちゃん正麺 カップ」はまさしく生麺を食べているような感動がある。
スープも、今まで食べたカップ麺ではなかった深いコクがあり、何層にも味が押し寄せてくる。これは二、三回食べただけではまったく飽きない味だ。
常務取締役の沖斉氏は「『即席麺で済まそうか』ではなく、『即席麺を楽しもう』と思っていただきたい」とも語っていた。
「マルちゃん正麺 カップ」は、カップ麺市場に新たな革新をもたらすか。
((TAT)SUYA)
●商品情報
マルちゃん正麺 カップ
種類:芳醇こく醤油、香味まろ味噌、濃厚とろ豚骨(濃厚とろ豚骨は関西以西にて発売)
発売日:10月5日
希望小売価格:205円
「マルちゃん正麺 カップ」ブランドサイト
【東洋水産】