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13人に1人がレイプ被害に遭う性暴力大国「日本」は政府の啓発もお粗末


13人に1人がレイプ被害遭う性暴力大国・日本


先日、内閣府が3年に1度調査を実施している「男女間における暴力に関する調査」の平成29年度において、7.8%もの女性がレイプ被害に遭ったと回答しました。約13人に1人という異常過ぎる数字です。実際に被害を訴えた人との間に圧倒的な開きがあります。「日本は性犯罪が少ない」と言われることがありますが、やはりそれは嘘であり、大半が泣き寝入りをしているだけという日本の現状がここから分かるはずです。

なお、3年前の6.5%より1.3%増ですが、学校が正確な数字の把握を始めたことでイジメ件数が増加したケースと同様、レイプの件数自体が増加したのではなく、インターネットによって情報が入手しやすくなったこと等によって、自分が受けたことはレイプ被害だと認識できた女性が増えたのではないかと私は考えています。

「性暴力に遭ったことがある」と回答する女性は約3割であるに対して、「痴漢被害に遭ったことがある」という女性は約3人に2人(63.8%)に及ぶという調査(2004年11月東京都実施)もあり、痴漢が性暴力であるという常識がこの国では広まっていないことが分かるわけですが、それと同様に、知人や恋人等から望まない性行為をされたのに、それをレイプだと認識できていない日本人女性も多いことでしょう。

「嫌よ嫌よも好きのうち」という加害者の勝手な妄想をいまだに垂れ流す人たちがいて、女性に「あなたの受けた性被害は暴力じゃないよ」と教えているわけですから、「認識できていない」という暗数も含めれば、性被害の件数は7.8%よりさらに多いはずです。

NHK・Eテレが痴漢セカンドレイプ番組を放送


何故これほど泣き寝入りさせられる女性や、そもそも被害を受けたとすら認識できていない女性が多くなるかと言えば、やはり一番の原因は性暴力を矮小化したり、エンタメ化するような雰囲気が社会にあることが最大の要因だと思います。

その典型的な事例が先日起きました。NHKのEテレで2018年3月28日に放送された「#ろんぶ~ん」では、痴漢を面白ネタの材料に扱う番組を放送し、当然インターネットで大きな批判を浴び、たくさんの抗議を受けていました。痴漢は犯罪なのに、それを「楽しむ」ことの題材にしてしまうNHKの倫理観はどうなっているのでしょうか? 公共放送ですら、この程度の認識であることに驚きを隠せません。

番組PRのVTRでは「イライラとムラムラが充満する満員電車」というナレーションが流れていますが、痴漢加害者は加虐欲や支配欲を満たすことが目的であり、性欲と性暴力欲は違います。それを混同することは暴力の矮小化であり加害者幇助ですが、それをなぞるようなエンタメ番組を流せば、数多いる被害者女性たちへのセカンドレイプになることは確実です。

世界で活発化する#MeTooムーブメントは、性暴力そのものに対する反対の声というよりも、性暴力を抑圧したり矮小化したりエンタメ化してきた社会に対して反対の声だと捉えることのほうが正確だと思うのですが、あろうことかNHKのこの番組はそれとは真反対の「加害者#MeToo」を行っているわけです。

「痴漢を面白ネタにするようなセカンドレイプ番組をやるくらいなら、私たちに性教育(≒健康教育、人権教育、人生プランニング教育etc)の番組をやらせて欲しい! 日本中から第一線かつ現場で活躍するスペシャリストたちをゲストに呼んで、視聴者の人生を豊かにすることに資する番組にしますよ!」と思うのですが、世界の性教育から30年以上遅れている日本では、そういう番組はあと30年以上経たないと登場しないのかもしれません。

ジェンダーの専門家をもっと関与させるべき


今回は内閣府の啓発キャンペーンの問題点に焦点を当ててきましたが、女性への暴力の問題等、ジェンダーが絡む問題に関して行政の認識は特に疎いわけですから、意思決定過程においてより専門家やオピニオンリーダーの関与を高めるべきだと思います。これは先ほどのNHKの番組作りにおいても同様です。

それは決して炎上防止のためにやれと言っているわけではありません。限られた税金や予算の中で最大限の効果を発揮することを考えれば、広告代理店にお金だけ払って、効果がない施策を打って炎上を繰り返すことは、被害者だけでなく国民全体にとっても損失でしかないのです。

内閣府は4月を「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」と定めたとのことなので、しっかりと軌道修正をして臨んでいただきたいと思います。まずは、キャンペーン名を「被害防止月間」ではなく「加害防止月間」に改めることから始めてほしいです。
(勝部元気)

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