<第22話あらすじ>出所後、好きな小説の聖地巡礼をしていた被害者
工場に勤務する古田憲一(今野浩喜)の遺体が空き地で発見された。後頭部の傷から転落死と見られたが、現場や遺体の状況から何者かにより運び込まれたことが疑われる。
所持品にあった児童書『あおぞら探偵団』は、“殺人トリックの魔術師”と呼ばれる人気推理小説家・高柳龍之介(大和田伸也)のデビュー作で、事件当日の日付で作者のサインも入っていた。
古田の自宅から、子ども向けのお絵描きボードと『あおぞら探偵団』シリーズの他の3冊が見つかった。さらに古田は9年前に殺人を犯し、仮釈放中だったことも判明。古田の自宅からは古田への恨みを綴った手紙も見つかっており、復讐殺人も疑われた。しかしそれを被害者遺族は否定し、筆跡鑑定でも裏付けがとれる。その後、遺体から採取した砂から、事件前に古田はウサギのいる場所に訪れていたと推測され、『あおぞら探偵団』のモデルになった丸太町小学校が浮上した。
古田への恨みが綴られた手紙を書いたのは、古田本人だった。被害者遺族の気持ちになり、加害者である自分宛ての手紙を書く心理療法的な更生プログラム「ロールレタリング」を古田は受けていたのだ。だが、古田は幼い頃に育児放棄に遭い、学校へ行けず読み書きができなかった。そこで、口述筆記で代わりに手紙を書いたのは、ボランティアの面接委員である住職の辻正孝(佐川満男)。辻は古田に読み書きの勉強をするよう勧め、ふり仮名を振った『あおぞら探偵団』をプレゼントしていた。
このドラマは泣きました。ファンの思い入れが入っているかもといったことを差し引いても、やっぱり素晴らしい回でした。今野さんでなければ出せない空気、この上ないキャスティングだったと思います。