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朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第57回 ジョーから残酷な言葉を投げかけられたるいの精神状態が心配…

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第12週「1963-1964」

第57回〈1月21日(金)放送 作:藤本有紀、演出:松岡一史〉

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第57回 ジョーから残酷な言葉を投げかけられたるいの精神状態が心配…

※本文にネタバレを含みます

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豆腐を買いに

ざわつく回。クリスマスに東京で行われるジョー(オダギリジョー)のデビューコンサートに行くことを心待ちにしていたるい(深津絵里)だったが、コンサートもレコード発売も延期になったとトミー(早乙女太一)から聞く。

【レビュー一覧】朝ドラ『カムカムエヴリバディ』のあらすじ・感想(レビュー)を毎話更新(第1回〜57回掲載中)

それまで大阪で静かに待っていたるいもさすがに心配になって手紙を書き始めるが、いくつ書いても返事が来ない。不吉な予感。それでも東京には行かず、手紙を書くのみ、しかもネガティブなことは一切書かないという控えめさがるいらしい。

手紙を書いているときに傍らにある火鉢は『スカーレット』の丸熊陶業の火鉢であろうか。で、るいの書く文字がけっこうのびのびしていることも印象的。

ある日、るいが「Night and Day」に洗濯物を届けに行くと、トミーとベリー(市川実日子)木暮(近藤芳正)がジョーの噂をしていた。赤いマフラーをして立ち尽くす深津絵里に、彼女の伝説のJR東海のCM(1988年)の真っ赤なセーター姿が重なるのであった。山下達郎の名曲中の名曲の歌詞の一節<ひとりきりのクリスマスイブ>のような時間を過ごするいが切ない。

それにしても同じ赤の差し色でも、JRのCMはバブル期の80年代で真っ赤なアクセサリーに口紅、『カムカム』は高度成長期とはいえ60年代でマフラーと手に持った財布。全然違うけれど、深津絵里の透明感は変わらない。

そのまま月日が流れ……豆腐を買いに出たるいは「Night and Day」の前でジョーに出くわす。彼の傍らには奈々(佐々木希)がいた。

こうやって筋を書くと、絵に描いたような流れ。いかにもな展開だが、心がざわつく。そこにはこんなベタな……という苛立ちと、なんでそんなこと言うんだというジョーへのもどかしさが混ざっている。どちらにしても見る者の心をざわつかせることに成功しているのだ。

事前にジョーの真相は明かされている。急にトランペットが吹けなくなってしまったからで、決して心変わりではないことが視聴者はわかっている。それをるいに言えない不器用なジョー。男としてのプライドもあるのだろう。でも「女はそれじゃ納得できないのよ」と奈々の指摘はごもっとも。

一応、一回、電話をかけるが名乗れないまま切ってしまうジョー。出たのは和子(濱田マリ)で、背後からるいの声が聞こえてくる。なつかしい声を聞いて、どれだけ恋しく思っただろうか。ジョーの苦悩が伝わってくる。


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NHK朝ドラ第105作目。ラジオ英語講座とあんこと野球とジャズと時代劇を題材に、3人のヒロイン(上白石萌音・深津絵里・川栄李奈)が母から娘へとバトンをつなぐ三世代100年のファミリーストーリー。2021年11月1日~2022年4月8日放送。

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