岩屋毅外務大臣は28日、核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議準備委員会に出席し、一般討論演説を行った。その後の会見で演説ではNPTを始めとする多国間主義に基づく国際協調の枠組みが困難に直面していること、その機能を回復させ、強化する努力が必要とされていることをアピールし「対話と協調の精神を最大限発揮し、来年のNPT運用検討会議に向け、一致団結し取組むことを呼びかけた」と語った。


 またグテーレス国連事務総長との会談内容について、岩屋外相は「しっかり意見交換した」と述べ「国際社会は分断を深めている」とし「国連創設80周年の節目に当たり、国連と多国間主義に対する我が国の強いコミットメントを強調した」と述べた。


加えて課題にもなっている「安保理改革、国連改革」の重要性を訴えるとともに「地球規模課題の解決に向けた連携について確認した。我が国は、引き続き国連を中心とする、多国間の枠組みに積極的に取組んでいく」と強調した。


 岩屋外相は「率直な対話と国際協調を通じて、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化することが、今回の出張に共通する目的。多国間主義の拠点である国連において、そのスタートを良い意味で切ることができた」との認識を示した。(編集担当:森高龍二)

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