今回のニュースのポイント
開示件数は35社・41件と12年ぶりの低水準:東京商工リサーチの調査によると、2025年度に不適切な会計・経理を開示した上場企業は35社・41件となり、社数・件数ともに12年ぶりに40社・40件を下回る低水準となりました。
「量」の改善と「質」の深刻化:全体の件数は減少傾向にある一方で、大手通信キャリアや製造業などの大企業グループにおいて、巨額の利益修正を伴う事例や組織的な不正が散見される状況です。
複雑化するグループ・ガバナンスの課題:多角化やM&A、海外展開による組織の多層化が管理能力を上回り、親会社の目が届きにくい海外子会社やグループ内取引における構造的な把握が大きな課題として明らかになっています。
内部統制の強化と自律型へのシフト:制度の強化により形式的な開示体制は整いつつありますが、監査のみに頼る統治には限界も指摘されています。今後は、現場と経営が一体となってリスクを制御する「質の高いガバナンス」への転換が求められています。
上場企業による不適切会計の開示件数が、12年ぶりの低水準となりました。東京商工リサーチがまとめた2025年度の調査結果によれば、開示企業数は35社、件数は41件と、前年度から半減近い大幅な減少を見せています。しかし、この数字上の改善によって問題が解消されたと見るのは早計かもしれません。問題の本質は今、発生件数という「量」だけでなく、不正の複雑さや深刻さといった「質」の側面に、より強くシフトしていると考えられます。
今回の件数減少の背景には、相次ぐガバナンス改革や内部統制報告制度(J-SOX)の強化、監査法人によるチェックの厳格化などが一定の抑止力として働き始めた、との見方もあります。しかし、制度が整備されることで形式的な誤りが抑制される一方で、明るみに出る不正はより構造的で根深いものとなっているのが現状です。
特に注視すべきは、大企業におけるグループを跨いだ組織的な不正です。近年の事例では、大手通信キャリアの子会社数十社が関与する架空取引の疑いや、グローバル展開する製造業の国内外拠点における長期的な計上不備などが露呈しています。M&Aや多角化によって組織が巨大化・多層化し、さらに商習慣の異なる海外拠点が複雑に絡み合うことで、親会社の管理が及びにくい領域が不正の温床となる構造が明らかになっています。
こうした構造的な複雑さに加え、外部監査や形式的な内部統制のみに依存する体制の限界も露呈しています。経営陣による恣意的な判断や組織的な隠蔽を完全に見抜くことは容易ではなく、市場が真に問うているのは、問題が起きた際に自律的なリスク把握と自浄作用を発揮できる「統治の実効性」です。
不適切会計が発覚した際の1件あたりのインパクトは、場合によっては数千億円規模の利益修正や市場からの信頼失墜に直結するケースも目立っています。今後は、制度に準拠するだけの「受動的な守り」から、経営・現場・監査が一体となってリスクを認識し合う「自律型ガバナンス」への再設計が重要になるとされています。
件数が底を打った今こそ、日本企業は企業統治の「質」を真に問われる局面に入っています。ガバナンスの真価は、単なる制度の枠組みではなく、組織の深部にある文化と自律性にこそ宿ると考えられます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)

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